思想はいかに可能か

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784900997103
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0010

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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9
柄谷氏の批評家以前の論文集。普通に読み物として面白い。既に文学論から社会分析までかなり明晰な語り口を習得してきる。文学論の『アレクサンドルカルテットにおける弁証法』社会的な分析の『自然過程論』などが秀逸かな(サドの批評も捨てがたい)。「カルテット」においては小説から、問いを導く方法を、『自然過程論』では福祉国家における人間の生を精神分析、ヘーゲルをもとに明晰に整理して読ませる。柄谷さんは、マルクス(と漱石)の思想家として名をなしてるが、以外に単独では論考のないヘーゲルが出発点でないかとこの本は感じさせる。2018/01/28

Z

8
論文集だけど、これほんとに面白い。特にサドとダレルの『カルテット』について書かれた小論。氏の漱石について書かれたエッセイよりも上だと思う。ダレル読んでなくても読ませる。「小説は詩の韻律や劇の三単一のような独自の形式がない。よって僕は相対性理論という法則を借りてこなくてはいけなかった」で始まるダレルの小説から、三単一や韻律は文学内部での形式だが、相対性理論は文学外の形式である。文学は独自に宇宙を形成するのであり、とし相対性理論の吟味に向かわず、ダレルの人称、視線の問題に移す冒頭からスリリング。これが論文全体2018/01/30

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