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介護職人スーパーテキスト

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  • サイズ A5判/ページ数 161p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784900918610
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C0036

出版社内容情報

介護の“理想と現実のギャップに悩む”実践者のために、“やりたいこと”を“できること”に変える5つの提案。季刊誌「介護職人かわらばん」待望の単行本化。

発刊にあたり/坂本宗久
ケアなきシステム論の時代におくる現場のための介護論
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1.食事--「なぜ一緒に食べるのか?」の答えがここにある

食事はコミュニケーション
食べることを介護に
一緒に作る食事ケア
食事作りというリハビリ
生活の場でお客様化するな

楽しみとしての食事
1.献立 2.調理 3.食卓の雰囲気 4.嗜好 5.食習慣

食物摂取の過程……「食欲」から「排泄」まで
1.食欲 2.摂食 3.咀嚼 4.嚥下 5.消化・吸収 6.排泄

食事は口から
1)食べるには「時」がある
2)座って食べる
1.食べ物の大きさが適当である 2.湿り気がある 3.嚥下性無呼吸の準備
3)身体にあった椅子とテーブル
1.姿勢 2.椅子 3.テーブル

共に生きるための食事……業務の一環から生活へ
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2.排泄--人としてのプライドはどこへ?

試してみなければわからないこと

学習に追いつかない身体の衰弱
失禁と失敗の大きな違い
「お漏らしは当たり前」からスタートしよう
気持ち良い排泄が目標

先手必勝、排泄ケア実践編
排泄の仕組みを理解せずして正しいケアなし!4]体力低下 [5]薬の調整
5.情緒……心地よさ、喜びをつくること

アマチュアとプロの決定的な差

よみがえるニューロンとシナプス

呆けたからこそ生活の支援
役割と存在価
生活習慣の積み重ね
自分の価値観を押しつけるな
地域に開かれた当たり前の暮らし
ニセモノで満足するな
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4.あそび--心と身体に自由を取り戻そう

ちゃんとちゃんと症候群
「であらねばならぬ」から解き放たれるために

その人らしさを引き出そう
機能をアップし、リスクを防ぐ
体力アップにも有効
【資料】カンタンにできる! おススメ遊びリテーション
簡単な膝たたきゲーム/パンチボール1/ファイト!/オーッ/何回ボウリング/パンチボール2/デケデケ指出し!/のろいくらげ

もう一つのあそび……非日常からの脱出
儚くも忘れがたき旅
彷徨い、目覚め、羽ばたき
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5.ユニットケア--「広く・浅く」から「狭く・深く」へ

「分割すること」が目的ではない

大集団型入所ケアの限界と反省
1.出しっぱなし平均6時間
2.民族大移動型
3.マニュアル日課型&作業中心型
4.むつ一晩体験
食事体験
不自由体験
チューブ体験
閉じこもり体験
当事者に向かいあうこと

「介護とは何か」を自分の中に作り出すために
【資料】2泊3日 新人研修の計画書

あとがき/松林誠志

発刊にあたり
生活介護研究所代表・坂本宗久

ケアなきシステム論の時代におくる現場のための介護論

 誰がこんな時代にしたのかと思わず大声をあげたくなるほどに、ケアのシステム論が隆盛である。ユニットケア、地域分散型サテライトケア、小規模多機能ホーム、グループホーム、宅老所etc.……。しかし、その「時代の最先端」をいくサービス機関の実態は、どれほどのものであったろうか。
 全国で雨後の筍のようにオープンした宅老所やグループホームの多くは、制度以前からそれぞれのスタイルを作りあげてきた人々の模倣でしかなかった。しかも、なぜ宅老所なのか、グループホームなのかという想いはほとんど伝えられることがなく、施設の形態ばかりが語られている。
 彼らが言う「ゆっくり」という生活は「何もしない時間」を指し、「馴れ馴れしさ」と「親しみ」の区別もつかず、「乱雑さ」を「生活感」と勘違いしていたりする。ケアに求められる言葉が、都合よく解釈されてしまっているのである。
 規制緩和で参入しやすくなったグループホームは、新規参入の7割が株式会社となり、介護報酬に加えて高い「ホテルコスト」を徴収する有り様で、もはや「福祉」ではなくかない。求められているのは、その中身である。つまり、介護のプロとしてのクオリティの高さと応用範囲の広い援助技術が問われているのである。
 この本は、システム論・経営論を好む人にとって、「耳の痛い本」になるかもしれない。だが、言葉遊びをしている余裕はもうないのである。ケアなき小規模化ではなく、介護の本質に迫るプロのケア論を提案する。

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