出版社内容情報
明治維新後の近代国家日本を支えた製糸産業界。そこで働く女性たちの群像を近代文学の見地からとらえた一冊。文学作品に描かれた女工たち一人ひとりの生き様をとおして、時代とともに変化してきた女性たちの姿を生き生きと伝える。
一 才覚の輝く時
二 コマーシャル小説『黄金の花』
三 最先端技術者の誇り――『富岡日記』と『開化糸繰り唄
四 家を守る女と家を捨てる女――『絹の家』
五 母たちの青春――『糸の別れ』
六 同時代小説『地平線以下』
七 平林たい子の『蛹と一緒に』『荷車』
八 養蚕に寄りかかる農家
九 製糸に生きて――『ちさ・女の歴史』
信濃毎日新聞の連載「信州・近代文学への旅」(昭和62年1月5日~2月16日)を全面的に加筆・再編集
日本の近代化を支えた女性たちの生き生きとした姿がみえてきます。テキストとしても好評です。