最新光触媒技術

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  • サイズ B5判/ページ数 194,/高さ 27cm
  • 商品コード 9784900830486
  • NDC分類 431.35
  • Cコード C0000

出版社内容情報

著者プロフィール

 
安保 正一
昭和50年3月、大阪府立大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)。同年、大阪府立
大学工学部助手、その後、講師、助教授を経て、平成2年4月、大阪府立大学教授、現在に至
る。この間、カナダ国立科学研究所(NRC)の博士研究員、パリ第6大学客員教授。東京工業大
学工学部、名古屋大学工学部、立教大学理学部など10大学の非常勤講師を勤める。
国際専門誌、“Research Chemical Intermediates”編集長、“Catalysis Letters”,“Applied
Catalysis”,“Topics in Catalysis”,“Catalysis Surveys in Japan”などの編集委員。
代表的な著書には、「Photochemistry on Solid Surfaces」(Elsevier),「Surface
Photochemistry」(John Wiley)。また、共著書には、「光触媒」(朝倉書店)、「機能性材料科
学」(朝倉書店)など30編。専門分野:光触媒と触媒化学、不均一系光化学、表面科学、物理化
学。1994年度光化学協会賞受賞。環境調和型の光触媒プロセスの開発。
森実 敏倫
立命館大学理工学部化学科修士。昭和35年卒業。理学博士。
常温ガラス(HEATLESS-GLASS)の海外企業との技術提携。木材他無公害不燃処理技術等。
乾  智行
昭和37年3月、京都大学大学院博士課程修了。工学博士。京都大学工学部助手、助教授を経
て昭和58年より教授。平成10年3月停年退官。現在、大同ほくさん株式会社最高顧問およびガ
ス化学研究所所長を兼任。
天然ガス、メタノール変換化学を提唱。CO2の接触変換も推進。
加藤 薫一
立命館大学理工学部昭和52年卒業。南カリフォルニア大学大学院修士課程修了(昭和54年6
月)。
株式会社加藤機械製作所取締役技術部長、代表取締役副社長を経て、平成10年5月株式会
社光触媒研究所を設立。

野村 英司
昭和42年、石原産業株式会社に入社。廃硫酸、副生硫酸鉄の有効利用の研究に従事。
昭和55年、鉄系磁気記録材料の開発業務を担当。平成6年、光触媒の研究開発に従事。
現在、石原テクノ株式会社機能材料商品開発部次長。
 
垰田 博史
昭和52年、京都大学工学部卒業。現在、通産省工業技術院名古屋工業技術研究所融合材
料部環境技術研究室長。工学博士。
「光触媒によるエネルギー・環境浄化技術研究会」「光触媒応用技術研究会」を主宰。昭和5
6年、平成8年、科学技術庁注目発明。
 

詳細目次 最新光触媒技術


 
第1講 酸化チタン光触媒の高機能化の現状

1.はじめに
2.酸化チタン光触媒の局所構造・電子状態と反応性
 2.1 光触媒機能・作用の原理
 2.2 光触媒の活性を支配する因子
  2.2.1 触媒創製方法とその反応性
  2.2.2 化学的組成
  2.2.3 硫化物
  2.2.4 微粒子径
3.環境浄化のための実用・応用化を目指した光触媒反応
 3.1 有害物を含む汚染水の無害化・清浄化
 3.2 有害物を含む汚染空気の清浄化
  3.2.1 窒素酸化物(NOx)の分解除去
  3.2.2 悪臭物質の分解除去・防汚
4.酸化チタン光触媒材料の創製
5.太陽光・可視光で作用する酸化チタン光触媒の開発
 5.1 酸化チタン光触媒の可視光化
 5.2 金属イオン注入による第2世代の酸化チタン光触媒材料の創製
  5.2.1 金属イオン注入による可視光化
  5.2.2 可視光照射下における光触媒反応
6.新規な手法による高効率な可視光応答型酸化チタン薄膜光触媒の創製
 6.1 CVD法
 6.2 ゾルゲル法
 6.3 骨格に酸化チタン種を含有するゼオライト系光触媒の創製
7.今後の展望


第2講 HEATLESS GLASSによる防汚性および分解効果と光触媒の分散媒につ
いて

1.アモルファス系光触媒について
2.超撥水性理論
3.TiO2触媒使用の場合の分散媒とアンダーコートについて


第3講 酸化チタンメーカーとしての光触媒

1.酸化チタンについて
2.光触媒の原理
3.光触媒酸化チタンの材料開発
4.応用例
5.今後の展開


第4講 触媒材料の劣化機構

1.はじめに
2.触媒劣化の各種の要因と内在する非線形現象ならびにその制御
 2.1 コークの析出による劣化
 2.2 シンタリングによる劣化
 2.3 蒸発による劣化
 2.4 昇華による劣化
 2.5 構造変化による劣化
 2.6 多元成分触媒における成分の移動による劣化
 2.7 結晶面のリアレンジメントによる劣化
 2.8 触媒毒物質の吸着や蓄積にともなう劣化
 2.9 触媒成分と反応物質との化学反応による劣化
 2.10 劣化の防止と再生の課題に対するコンピュータの活用
3.むすび


第5講 ゾルゲル法による薄膜光触媒の製造?ディップコーティングから超臨界ゾルゲル
法まで?

1.はじめに
2.技術の求められる背景
3.光触媒技術の概要
 3.1 光触媒とは
 3.2 5つの機能
  3.2.1 水浄化
  3.2.2 抗菌
  3.2.3 脱臭
  3.2.4 窒素酸化物の分解
4.光触媒をどのように使用するか
 4.1 分解できるものについて
 4.2 接触がない場合
 4.3 光がない場合
 4.4 光について
5.薄膜光触媒成膜技術の原点
 5.1 ゾルゲル法
 5.2 ディップコーター
  5.2.1 過程
  5.2.2 装置
 5.3 ルチル型とアナターゼ型の比較
6.超臨界ゾルゲル法
 6.1 超臨界とは
6.2 気体、液体および超臨界流体の物性
6.3 超臨界(CO2)流体の特徴
6.4 二酸化チタンを作る装置
 6.5 急速膨張
 6.6 光触媒ビーズについて
 6.7 セラミックフィルターについて
 6.8 セラミックハニカムについて
7.(株)光触媒研究所の概要と紹介
 7.1 光触媒テーブルウェア
 7.2 イオン量とテトラクロロエチレン量の変化
 7.3 光触媒テーブルウェアの効果
 7.4 光触媒標準サンプル
 7.5 光触媒標準サンプルの価格
 7.6 光触媒ゾル?1
 7.7 光触媒ゾル?2
 7.8 光触媒委託加工
 7.9 産学官の研究交流ネットワーク
 7.10 ホームページ


第6講 光触媒材料の実用化課題とその動向

1.光触媒用酸化チタンとは
 1.1 光触媒現象と酸化チタン
 1.2 光触媒用酸化チタンの発展の背景
 1.3 光触媒の原理
2.光触媒用酸化チタン材料の開発
 2.1 酸化チタン系光触媒材料の形態
 2.2 光触媒粉体
 2.3 光触媒ゾル(分散スラリー)
3.光触媒用酸化チタンの二次加工品の品揃え
 3.1 ハニカムフィルター(Hシリーズ)
 3.2 コーティング剤(ST-Kシリーズ)
 3.3 ボール(ST-Bシリーズ),粒状体(ST-Aシリーズ)
4.光触媒の機能と応用例
 4.1 発現機能と応用分野
 4.2 有害物の酸化・分解
 4.3 親水性
 4.4 抗菌
5.おわりに


第7講 TiO2光触媒の高機能化と環境浄化分野への応用

1.はじめに
2.二酸化チタン光触媒の特徴
3.二酸化チタン光触媒の固定化と高機能化
 3.1 二酸化チタン固定化法
 3.2 二酸化チタン膜状光触媒の作製
 3.3 二酸化チタン膜状光触媒の高機能化
 3.4 二酸化チタン光触媒の結晶による性能の違い
4.二酸化チタン光触媒の実用化に向けて
 4.1 実証試験
  4.1.1 装置および測定手順
  4.1.2 試験結果
 4.2 二酸化チタン光触媒による分解の検討
  4.2.1 有機塩素系農薬
  4.2.2 有機リン系農薬
  4.2.3 カーバメイト系
  4.2.4 トリクロロフェノール
  4.2.5 環境ホルモン
 4.3 二酸化チタン光触媒とシリカゲルの複合化
  4.3.1 開発の経緯
  4.3.2 モデル排液を使用した実験例
  4.3.3 二酸化チタン光触媒に可視光を使用した場合
 4.4 多孔質膜状光触媒
 4.5 二酸化チタン光触媒による水処理
 4.6 水浮き光触媒とリサイクル
 4.7 二酸化チタン光触媒と環境汚染物質
  4.7.1 室内環境汚染物質への適用
  4.7.2 大気汚染物質への適用
 4.8 二酸化チタンの抗菌性能
 4.9 光触媒の繊維への適用
 4.10 二酸化チタンとアパタイトの複合化
5.二酸化チタン光触媒の応用
6.まとめ



編集からのメッセージ

 光触媒関連ビジネスがいま活気づいている、化学・窯業・機械・建設業・紙パルプな
ど多様な業界からの参入が盛んなほか、ベンチャーの活躍も著しい。
 中には明らかに効果の得られないような応用例や誤った効果をうたうものも見られる
が、それらは今後技術が市場に浸透する過程で淘汰されていくだろう。

 塗料の白色顔料としての用途がよく知られる酸化チタンに、新たな用途として発見さ
れたのが、「光触媒機能」である。
 酸化チタンは一種の半導体で光を当てると活性化され強い酸化作用をもち、表面に
接触する有機物を分解する性質をもつ。この酸化チタン光触媒は、東京大学工学部
の藤嶋昭教授と橋本和仁教授(現、東大先端技術研究所)によって実用化に向け研
究が進められ、今日のように多くの分野で応用されるに至った。

 効果は脱臭、浄水、抗菌など環境浄化の対策技術として重要なものばかり。そし
て、酸化チタンに畜水性物質であるシリコン系材料(シリカ)を組み合わせると、紫外線
を受けることで薄い水の膜を作る超親水性も発見され、防汚効果などで盛んに実用化
されている。
 前者の酸化分解機能は、紫外線を受けて酸化チタンが半導体となり、酸化還元反応
を起こすことで、表面についた有機物を分解するというものだ。
 
 一方、後者の超親水性機能については次のような仕組みになっている。素材表面
は、紫外線が当たっていない状態ではOHと油などの疎水性物質(R)がのった「 水を
弾く状態 で安定している。これに光を照射すると光が疎水性物質(R)を分解、Rを切
り離されたOHが空気中のHを吸収して水(H2O)となって安定する。さらに、この水に空
気中の水が取り込まれると同時に、畜水性物質が表面の水分を取り込み、超親水性
化した状態を保つ。この状態では素材表面が薄い水膜で覆われているため、水滴に
よる曇りを防止する防曇性、降雨によるセルフクリーニング、水洗いだけで汚れが簡
単に落とせる易水洗性などの効果が得られるというわけである。
 いずれの場合も、表面に有機物が接触していることと。そこに光(紫外線)が当たる
ことが条件である。
 
 このように身近で、応用分野の幅広い「光触媒」ビジネスはいま確かな経済効果をも
たらしながら、活気づいている。そして更に二次元から三次元空間の環境浄化に向け
て応用研究が進められつつある。
 
 本書はこのような光触媒ビジネスの拡大を願い、製品品質の安定化と量産化の為
の技術を盛り込み、注目の環境分野への応用についても触れた初めての本格的な技
術解説書である。
 今後の研究等に少しでも役立てば幸いである。  

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