内容説明
誰もが口ずさんだ昭和の流行歌『東京行進曲』『旅の夜風』『誰か故郷を想はざる』『青い山脈』そして『王将』。みんなみんな西条八十のつくった歌だった―。昭和の記憶と切なく共振する思い出の歌の数々。哀愁に充ちた浪漫的情念、からっと明るい無常観。庶民の心情をみごとにすくい上げた詩人・西條八十の世界を多面的に描き出す。
目次
第1部 西條八十の生涯(庶民派知識人・八十;戦時下の流行歌;ロマンを求める精神)
第2部 INTERVIEW 山折哲雄、久世光彦、丘夫妻、西条夫妻―西條八十の詩歌をめぐって(「八十の歌の底には明るい無常感と暗い無常感が流れている」山折哲雄;「西条八十は歌謡曲においては天才じゃないかと思うね」久世光彦;「西条先生は言葉を大事にする人でした」丘灯至夫・ノブヨ夫人 ほか)
第3部 DISCUSSION 藤井淑禎、川本三郎、関川夏央、筒井清忠―西条八十とその時代(大正期の知識人;戦争と流行歌;戦後の大衆文化)
著者等紹介
筒井清忠[ツツイキヨタダ]
帝京大学文学部教授。京都大学文学部卒業。日本文化論・歴史社会学専攻
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