内容説明
江戸後期、「花の都は二百年前にて、今は花の田舎たり。田舎にしては花残れり」と記され、明治初期には「西京」と呼ばれた地方都市・京都は、どのように再生するか。町人の自治組織「町組」を軸に、町衆―町人―市民を描いた庶民生活史。
目次
1 民衆と町自治―町組と小学校(町組と町代について;京都町組の回生;「御一新」と町組;小学校の建営;「お区内」の町)
2 都市の再編―町共同体・民衆・被差別部落(明治十年代京都における「町」と民衆;都市の再編成と被差別部落―京都市中とその周辺を舞台にして)
3 被差別社会の展開(近世社会の身分制;近世社会の芸能;19世紀 京都における「非人小屋」とその周縁)