内容説明
日本の海外直接投資とアジア人労働者の受け入れは、アジア諸地域の経済自立、また日本の地域経済自立にとっていかなる意味を持つのか。3年間にわたる国際共同研究により、解明へのアプローチを試みる。
目次
第1部 視座(近代移民史と外国人労働者問題―合衆国における日本人移民との比較史的考察;国際労働力移動の社会経済的性格―戦前期の日系移民を中心に;日本の南進政策と経済発展―サバ州のオイルパーム農園を中心に;国連・移住労働者権利条約の背景と意義;日本の労働立法政策と外国人労働者)
第2部 日本の外国人労働者(自動車解体業とスリランカの出稼ぎ労働者;日本のバングラデシュ人―新世界の現実;男女比にみる在日外国人と国際結婚;日本・アジア経済圏における国際労働力移動)
第3部 日本企業のグローバル化とアジア(タイへの直接投資とその影響;スリランカ経済と直接投資;日本企業の進出と技術移転;タイの化学工業と技術移転;日系企業のローカルスタッフに対する従業員福祉の実態)
第4部 「南」からの視点(経済開発概念再考―NICS入りとフィリピンの経験;発展と環境―「南」の危機;ODAドナーの類型化と特徴―バングラデシュを中心に)