感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
エラノス会議の出席者である著者は、生物学の立場からこの会議の精神というメインテーマに接近する。著者は形態学から動物と異なる発育過程を辿る人間を、「生理的早産」と捉え、動物のように本能に制約されず、世界に目的を設定して意味や価値を布置し、世界を把握する特徴を見出し、そこに精神の自由を見た。一方、原型を設定し、生命の外観を形成・転成過程で捉える形態学は、ダーウィン以後その限界に出会い、深層の相同性から説明する方向にシフトする。本書は、動物にある頭蓋の一次構築から、原型を進化を多様性を拘束するバイアスと捉える。2021/08/24
gachin
0
脊椎動物比較形態学の最終章を膨らませて、動物の外見について議論した本。 ゲシュタルトという概念は秀逸だと思った。新たな相同性の階層として認識できそう。
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- 和書
- レーニン全集 〈第5巻〉