内容説明
若き日の三島由紀夫がその才能に瞠目し、絶讃した“幻の名作=「深井女」”―、美貌の青年能面打の愛を喪い、苦悩する、老残の世阿弥のこころを描く、真に次の時代に伝うべき名篇に、喪われたひとびとのたましいをいたみ、しのぶ、名エッセイと座談を収録した、孤高の文学者の待望久しい作品集。
目次
小説(深井女)
百憂集(原民喜さんのこと;加藤道夫さんのこと ほか)
随想(広島“橋づくし”;戦後第三次「三田文学」前後・私史)
座談(孤独の深淵をみつめて…山川方夫;江藤淳の文学)
著者等紹介
桂芳久[カツラヨシヒサ]
昭和4年(1929)、広島県吉田町に生まれる。旧制広島一中を経て、慶応義塾大学文学部文学科国文学専攻卒業。同大学院文学研究科国文学修士課程中途退学。三田文学会理事、北里大学名誉教授
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