内容説明
アドリア海の女王と讃えられた水の都ヴェネチア―。その街にとり憑かれたフランス世紀末の詩人レニエ。逸楽と憂愁の思いが醒めやらず結晶させた珠玉の連作掌編２５章―。プルーストに「すばらしいエチュード」と絶讃されたドトマの挿絵８０点を併載した決定版。
目次
扉の詩
朱ぬりのインクスタンド
幻覚
鍵
風変りな庭園
肖像
ツァッテーレ河岸
象
茶碗
文具箱
渡し場
美しい貴婦人
ベッチーナの気まぐれ
喜劇
策略
売邸
画家
一寸法師
宮殿
屋形
冬
病後恢復期
ブレンタ河
仮面
ヴェネチア短章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
渡邊利道
1
ブロツキーのインスピレーションの元になったという韻文二編、散文詩十五篇で構成されたヴェネツィア。紀行、小説にとても近い作品集で、とても調子高く往年の雰囲気が濃い。プルーストの友人だったという画家ドトマの挿画が美しい。2017/05/15
TAKAO
0
王国社1992.01.30発行2015/08/13
