目次
1章 高齢化社会は経済的に十分支えられる
2章 現行年金制度はなお低水準で格差が大きい
3章 現行制度に固執した年金財政危機論
4章 年金制度の枠組みの大胆な改革が必要
5章 現行年金財政危機の一因は積立金の減価
6章 高齢者の介護は公的責任制で進めるべきだ
7章 医療費増加問題の正しい経済学的分析を
8章 公的保障拡充と「国民負担」増加の経済的余裕はある
9章 「国民負担」の増加を消費税に求めてはならない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takao
1
1994年6月1日発行(1995年6月10日、第2刷)。30年近く前に読んだ『高齢化社会は本当に危機か』(川口弘との共著)の続編。発行まもない頃に求めたと思うが、前著と違って、「国民経済論」の計算が多く、前半は読み進めるのに難渋した(そのため、何回か読もうとして挫折してたのだが)。前著を読み、高齢化社会を楽観していた面もあったが、あとがきにも書かれているように、単なる楽観論ではない(年金の積立方式は積立金の減価を招くことなど)。最大の収穫は、今考えている「国民負担率」に関する詳細な批判が読めたことだ。2020/02/08