内容説明
二〇一一年三月一一日、東北地方を襲った巨大地震と大津波により起こった、東京電力・福島第一原子力発電所の大事故。放射能汚染から子どもを守りたいと、沖縄へと逃れた女性たちが、いま語り始めた。政府の発表とは裏腹に、なんら収束していない事故の影響下、「被曝」の不安に苦しみ悩む人たちの役に立てば…。そして、いつか子どもたちが大きくなったとき、「避難」を決意した前後の気持ちを知ってほしい―。痛切な思いがほとばしる稀有のインタヴュー集。六人の「避難ママ」が問う“3・11以後をどう生きるか”―。各章に探訪記を、巻頭・巻末に序詞・解説を付す。
目次
序詞 世界をうしなった後で
Aさん(三九歳)―出会ってきた子どもたちの命の痛みを背負って
Bさん(三九歳)―危機と困難を経て強まる関係性
Cさん(四六歳)―沖縄のすべてと向き合いながら「避難」を生きたい
Dさん(四〇歳)―炉心溶融のさなかの出産から、第二の故郷・沖縄へ
Eさん(六二歳)―「命てんでんこ」の言葉を噛みしめて
Fさん(三七歳)―「3・11」以後の人生が、その前より良い人生だったと思いたい
終章 避難とは、究極の「闘い」である
著者等紹介
山口泉[ヤマグチイズミ]
作家。1955年、長野県生まれ。東京藝術大学美術学部藝術学科中退。在学中に第13回太宰治賞優秀作を得、文筆活動に入る。SHANTI(絵本を通して平和を考える会)アドヴァイザー。「小諸・藤村文学賞」銓衡委員。同志社大学メディア・コミュニケーション研究センター嘱託研究員。日本文藝家協会会員。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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