内容説明
アルビー・スターヴェーション。26歳男子。体調激悪で見た目は100歳。スピードを売って日銭を稼ぐ。趣味はコミックブックの大収集。牛乳販売会社に命を狙われている。イギリスで復刻され話題沸騰。マーティン・ミラー幻の処女作、日本上陸。
著者等紹介
ミラー,マーティン[ミラー,マーティン][Millar,Martin]
スコットランド、グラスゴー出身。ロンドン在住
村井智之[ムライトモユキ]
1968年生まれ。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅー
10
スピーディーな展開のコミック・ノベル。愚痴ばかりでダメダメ人間アルビーの愉快で恐ろしい数日間というところ。脇を固める登場人物にクセものぞろい。ゲームセンターのゲームで死闘を繰り広げるチェンとウー。哲学書を耽読し、観葉植物に囲まれて暮らす殺し屋ジューンなど。彼らが入れ替わり現れてはハチャメチャな振る舞いをする。何一つ跡を残さない潔い一冊。王道すぎる展開、回収されずに残る伏線、荒唐無稽な設定、これらの噛み合わせが悪いのかどうにもノリについていけない。自分の笑いのツボとは違うところを何度も押された感じ。2014/01/14
hit4papa
3
80年代 ロンドンを舞台に繰り広げられるポップな青春小説です。社会の底辺をさまよう主人公を中心に、クセのあるキャラクターが物語を盛り上げます。時制が前後するのと、サイドストーリーがどこに向かっているのかわからないため、多少、混乱してしまいます。群像劇ではありますが、キャラクター間の接点が希薄であり、結末がひとつに収斂していきません。英国のいま(当時)を切り取ったと解釈すべきなのでしょう。じっくり味わうというより、サクサク読んで ニヤリをするのがぴったりの一冊です。
梅
2
ホントにドタバタ。 ウーが好き。2014/04/15
チルネコ
2
抱腹絶倒の抱腹くらいの称号はあげてもバチはあたらないようなスラップスティック・コメディー。いろんな人物のストーリーはぶつ切りのフィルムの如く語られていくのだが、これが最後の阿呆っぷり大団円の伏線となっていて実に愉快。しかし、放り投げたままのストーリーもあり微妙な部分もあるにはある。が、笑って本を読みたいイングランド気質な人は読めば笑えるよ。2010/01/07
Empirestar
2
パルプノワールが好きな人にお勧めできるおバカ小説。テイスト的には戸梶圭太、ジョー・ランズデールな感じなのだが、基本的にはチープ。いろいろな意味でアーヴィン・ウェルシュ的でもあり、実にダメな展開が繰り広げられるのだが、スピード感があるのでもう最高。あんまり話題にならなかったみたいだけど、ウェルシュよりはハードコアではなくて、ゆるゆるな感じ。個々の登場人物のエピソードに何か伏線があるのか?と考えながら読むも、その気配もないし…。でもこのゆるゆる感がこの小説の魅力だったりするわけで、毒はそんなに強くはない。 2009/10/25




