内容説明
『狂気の歴史』『言葉と物』『監視と処罰』『性の歴史』既成の枠組みや常識に挑戦しつづけたタフな思想家フーコーの、伝説の人生。
目次
フーコー思想の背景
フーコー生涯と作品
結び
フーコーの言葉
哲学史重要年表
著者等紹介
ストラザーン,ポール[ストラザーン,ポール][Strathern,Paul]
ロンドンに生まれる。ダブリンのトリニティ・カレッジで物理学・化学を学んだあと哲学に転向。作家としてのキャリアも長く、小説、歴史書、旅行記など数々の著作がある。数学、哲学、イタリア現代詩と様々な分野にわたって、大学で教鞭をとったこともある
浅見昇吾[アサミショウゴ]
慶応義塾大学文学研究科博士課程修了。ベルリン・フンボルト大学留学を経て現在慶応義塾大学文学部講師。専攻は哲学
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感想・レビュー
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ケイ
129
90分でとてもわかるものではない。彼は本当に天才だったのだろうか? 哲学と性との絡め方を詳しく知ろうとは残念ながら思えず。私はむしろ嫌悪感を覚えるから。激しいSM嗜好とそこから得ようとしたエクスタシー。1970年代のロス。同性愛者の浴場では、どんなファンタジーが繰り広げられたろう。そんなことをしていては…と思ったら、案の定だ。究極のSMは、死ととても近いのだな。なんとも言えない戦慄。枕元にほぼ1ヶ月あった。あっという間に寝落ちしてしまうため、読み進まなかったが、SMが前面に出てきてからはサッと読めた。2020/11/19
aki
12
わかりやすかった。哲学とか思想を知っておきたかったけど入門書などですでに挫折してきたのでこのくらい噛み砕いてあるとすんなり読み進められて良かった。ある時代に特有のものの見方(エピステーメー)の概念はよく理解できた。2015/05/11
またの名
9
どんな種類でもいいから快楽に浸ったまま死にたいと語った思想家は阿片ハイ状態で車に跳ねられ「このまま死んでいくのだ思いました。それは本当に本当に本当に、深く強烈な快楽でした」と告白。10代の頃には自傷行為や攻撃的な議論に明け暮れて暴力も振るい、狂気や犯罪や倒錯に関する研究にのめり込んだフーコーを、知の怪物という後年のイメージだけで理解するのは困難だと思い知らせる伝記的入門。高踏な感じを気取る現代思想のノリとは違うぶっちゃけ風の解説により、社会を規範化する権力と知、真理の歴史や性の歴史を相対化した哲学に迫る。2020/01/05
SOHSA
7
衝撃的でスキャンダラスなフーコーの人生と思想が紹介されている。しかし、読み終えてフーコーがわかったかといえばやはり、いやかえってわからない。「90分」ではもちろん時間をかけてもフーコーは難解だった。2012/12/15
かとうさん
6
フーコーという人の破天荒さや、大まかな考えも分かったし、何より読みやすかった。 アメリカについて、フーコーがほとんど語って無いという指摘は何故か印象に残ったのでした。2017/07/31