感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イスタ
2
作者のムッサートはダンテとほぼ同年代のパドヴァ人。ヴェローナから侵攻する領主カングランデに対抗する目的で書かれたとも言われてますが、実際に読んでみてまず思ったのは「人が相手を同じ人だと感じなくなった時何が起きるのか」を生々しく描いた作品としても見れるなということ。主人公のエッツェリーノとアルベリーコ兄弟が悪魔の子という設定になっています。また最後の、怒れる民衆による暴君兄弟の処刑シーンは残っている伝説を骨子にして、さらに凄惨な事になっていたり。2012/07/21
因幡の黒兎
0
主人公のエケリニスことエッツェリーノ3世を調べたくて読んだ1冊。書かれたのは14世紀のはずだが、エッツェリーノ3世は13世紀半ばには死亡している。この時代の作品は背景に政治が大きく影響していることを考慮する必要があると痛感した。