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内容説明
琳派の源流であり近世初期の隠れた大芸術家、本阿弥光悦の一族に伝わる「行状記」の完訳本。江戸時代初頭、洛北の鷹ヶ峰に芸術村を築いた本阿弥光悦は、俵屋宗達や尾形光琳、酒井抱一などのちに「琳派」として名をなす人人に比べて知られることのない人物であろう。だが、わが国の近世芸術史における重要性は疑いえないところである。本書は、上巻についてのみ訳本が出版されていた『本阿弥行状記』の下巻まで、全三百八十段の完全な現代語訳である。光悦の玄孫の代までが生きていた近世初期の暮らしや世情が映し出された時代絵巻である。
目次
本阿弥光悦という者がおりました。父は次郎左衛門といい
ある時人を斬った者が血刀をさげて家へ逃げ込んできて
秀吉公の御治世の時に、石川五右衛門という盗人がいまして市中が
妙秀が子どもを育てる時は、少しでもよいところが見うけられれば
妙秀は親類が結婚をきめる時に、相手が血のつながりのない者であると
妙秀には男子二人、女子二人がいました。姉娘の法秀は尾形道伯という者に
何の某という者が、武士の娘を妻としてむかえたのはよいのですが
光悦の弟に宗智という者がいました。京都中に知らない人のいないほどの
昔、大火事があった時、一族のある聟の家も類焼しました。召使いの女が
また妙秀はいつもこのように申していました。「親子、兄弟が近くに…」〔ほか〕
著者等紹介
和田宗春[ワダムネハル]
ジャパン・キュレイターズ・オーガナイゼーション代表、学芸員資格(近世日本絵画史)。1944(昭和19)年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了。文京学院大学非常勤講師(政治教育論・政治権力論)、東京都議会議長、小・中学校剣道ボランティアなどを経験。藍綬褒章、旭日中綬章各受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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