内容説明
松山御殿の語彙ノート、再現「松山御殿の食卓」レシピ(西大八重子)、他、尚順男爵家の食卓と日々の暮らし。お正月、ウトゥスビー、お彼岸、三月三日、お清明、アブシバレー、ウマチー、お盆、八月十五夜、洋食会、冬至、年ヌユルー、ムーチーなど。
目次
1 松山御殿の日々(松山御殿に生まれて;弓場の思い出;アンメーとアナーのこと ほか)
2 松山御殿の食卓(松山御殿の年中行事;思い出すままに)
3 琉球料理への誘い―尚順男爵の時代 新報料理講習会第五百回記念(『琉球新報』二〇〇九年四月十二日付)
4 松山御殿の語彙ノート―知名茂子氏の使用語彙を中心に
5 松山御殿の料理レシピ(イタミロクジュウ;干しロクジュウ揚げ;カラシジー ほか)
著者等紹介
知名茂子[チナシゲコ]
1917年尚順男爵六女として松山御殿に生まれる。1938年首里の旧家、知名家に嫁ぎ、台湾に渡る。戦後、帰沖。三男一女の子育ての傍ら、首里地域の人材育成を目的に結成された首里奨学母の会の活動に参加。卒寿を優に超え、水墨画を嗜むなど悠々自適の日々を送る
尚弘子[ショウヒロコ]
1932年沖縄県首里生まれ。米国ミシガン州立大学大学院栄養学専攻(修士課程)修了。農学博士(九州大学)。琉球大学名誉教授。1958年松山御殿尚順男爵六男、尚詮に嫁ぐ。尚詮没(1990年)後、2002年明治・大正・昭和の松山御殿の記録『松山御殿物語』(同刊行会編)を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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桃水
2
2011/02/28:尚順男爵の娘である茂子さんによる子供時代の松山御殿の日々の生活や食の回想録。再現レシピもあり。知らない料理も多かったです。2011/02/05
TORUMA
1
記述の大部分は、第2章を中心に食関連のことについて割かれている。王家筋の食卓や行事・祭祀の様子、尚順男爵の言行および料理秘話、戦前の沖縄でも普及していたヤマトの料理、風習など、細部まで興味が尽きない。一部の料理には再現レシピが付いている。日々の生活回想も同様に面白いのだが、幼児期から結婚・終戦まで十数ページという駆け足で、やや量的に物足りなさを感じる。高齢の著者に配慮して負担にならぬ所で切り上げたのだろうと思うが、余人をもって得られぬ証言なので、やはり もうちょっと語ってほしかったというのが本音である。2020/04/08
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