内容説明
漁師とは…生きものをあつかう人。風をよみ、月をみて、日々、いのちを懸けて仕事をする海の職人。海の神さまを大事にし、魚を供養し、なにかにつけ縁起をかつぐ、ぶっきらぼうで、とっつきにくいが、心のきれいな男たち。伊勢湾の小さな漁村に生まれた著者がどうしても伝えておきたかった漁師の話。
目次
祈る人たち(ふなだまさん;海の神さん「しらひげさん」;魚の供養 ほか)
漁師という生き方(寝てもさめても魚のこと;「漁師はあほではできやん」;どうしたらようけ魚がとれるやろ? ほか)
伊勢湾でのくらし(伊勢湾は魚のゆりかご;漁師が山に木を植えにいく;伊勢湾に春を告げる小女子 ほか)
著者等紹介
矢田勝美[ヤダカツミ]
1968年、三重県鈴鹿市生まれ。イラストレーター。半農半漁の家に育った背景をもとに、食を中心とした作品作り、執筆、表現をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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宮崎太郎(たろう屋)
2
著者の方と直接ご縁を頂いて手元に入った本。伊勢の漁師の家に育ったイラストレーターの著者が自然と共にある父の仕事と暮らしを本に残したいと写真と絵、文章で作り上げた一冊。ちょうどNHKの朝ドラで気仙沼の島で生きる家族や漁師を取り上げている事もあり、いのちの考え方や自然を読み取る技術をより知ることになり興味深い一冊でした。2012年の本ですが、来年度の高校生の教科書に採用されるそうで、より広くこの本が広がることを祈ります。海の物を食べたくなります。2021/08/29
春木
1
漁師という仕事は厳しく、命がけ。でも、漁師たちは、その仕事を天職とし、海を愛し、魚を大切にする。私たちが美味しくいただいている魚たちの裏側には、命がけで魚をとる漁師さんたちがいるんだなぁ。2016/12/12
コジモ
1
イラストレーターである著者の矢田さんのご実家の漁師のお話。食について、仕事(生きること)について考えるきっかけになった。今の日本を生きる僕たちにとって大切なことが書いてあると思う。2012/03/25