内容説明
器には作り手のこころが宿っている。それは、かたちや色や佇まいの奥にあり、作り手の思いをのせてわたしたちに響く。そうして選んだ器を使うと、やがて器には使う人のこころが宿っていく。愛着が増すとは、モノにこころが宿っていく様を言うのかもしれない。器との暮らし方、11人の作り手の思いを伝える。
目次
第1章 日々の器(めし碗;鉢;皿;片口;どんぶり;お茶の器;小さな器)
第2章 うつわびと(生きるという器―小野哲平;静かな優しさを包む器―長谷川奈津;内なる声とともに―井山三希子 ほか)
第3章 器と暮らす(うちに器がやってきた;最初にどんな器を揃えるか;器の手入れは難しくない ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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器を作る陶芸家11人の工房を訪れ、作家の人柄や器に対する思いを写真とともに綴っている。美濃焼や備前焼など伝統的な焼き物を紹介する本ではない。器は飾るものでも、ただ食べ物を盛る機能性を満たせば良いものではなく、使い手の心を含めた生活の一部となる民芸品であるということが伝わってきて共感する。著者の好みなのか、自分の好きな粉引きが多いのも良かった。粉引きは表情が多様で、手に馴染み好き。2019/03/16
MaL
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★★★★★2012/02/16
おはぎ
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古本屋でこの本に出会い、パラパラとめくってみてすぐに購入を決めた。この方の日本語の使い方がとても美しく、読んでいてなぜか涙が出そうになる。うつわにはこれといってこだわりも知識もなかったが、こういう形で作り手のストーリーを読めることは楽しい。2021/02/05