内容説明
「秦」「漢」「唐」「元」「明」「清」異種族王朝が興亡しただけの2200年間、「中国」という国家は存在しなかった!「中国五千年」のウソ。中国の歴史を見れば、この国の正体がわかる!
目次
序章 「中国」とは何か。「中国人」とは何か
第1章 歴史以前の「中国」
第2章 第一期・前期―「中国史」のはじまり
第3章 第一期・後期―中国世界の拡大
第4章 第二期・前期―新しい「漢族」の時代
第5章 第二期・後期―「北の遊牧民」の時代へ
第6章 第三期・前期―世界帝国と宗教秘密結社
第7章 第三期・後期―満洲人による中国の変容
第8章 「中国」以後―日本文明圏の時代
著者等紹介
岡田英弘[オカダヒデヒロ]
東京外国語大学名誉教授。1931年、東京生まれ。東京大学大学院修了。57年『満文老档』の研究で日本学士院賞を受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、現在に至る。モンゴル史・満洲史を出発点に、中国史、日本史をはじめ世界の歴史を巨視的な視点から考察した独創性は高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
18
中国通史をトピックを出しながらサラリとまとめています。期区分がわかりやすかったです。また全篇にわたり書かれている漢民族の実態は印象的です。2024/07/30
ピオリーヌ
10
岡田史観が前面に出て、好みは分かれるだろうが面白く読める。黄巾の乱以降の400年あまりの時代、中国人および中国語に大きな変化が起こったとし、その証拠として漢語の「半切」「韻書」をあげている。それまでのタイ系の夏人の言語を基層にしたものから、アルタイ系の言語を基層にしたものへと漢語の変化が起こったという。それまで頭子音にあらわれていた二重子音が消滅し、頭子音rがlに変化した。これは601年に書かれた陸法言の『切韻』によるもの。2021/01/09
スパイク
9
「中国」とは何か。雅言、半切・韻書というものを知る。2017/07/31
shamrock
8
中華思想は腹いせ!こんなに分かりやすい説明はない。岡田氏と宮脇氏のご夫婦の書物は分かりやすくてよろしい。2020/02/12
phmchb
7
“中国五千年の歴史”の真っ赤なウソを暴く書。「支那」というあの地域に興亡した異民族王朝の歴史をご覧あれ!2016/06/08