内容説明
現代中国の内情をよく理解するには、彼らがたどってきた歴史をひもとくのが、最も近道でありかつ正道だ。本書は、日本と中国の歴史的関係を論じ、近代以降、多くの中国人留学生を含めた中国の知識人が日本や日本人をどのようにとらえたのかを活写した出色の中国論だ。
目次
序章 中国と日本の「歴史的関係」を知っていますか?(毛沢東が愛唱した日本の唱歌;中国の歴史は紀元前二二一年、日本は紀元六六八年にはじまる;モンゴル帝国に呑み込まれる中国文明 ほか)
第1部 中国人の日本人観(片思い・日本人の中国好き;中国人の日本人観;東アジアにおける日本人のイメージ ほか)
第2部 日本化した中国人の群像(魯迅のなかの日本人;中国人はなぜ日本に無関心なのか―戴季陶の『日本論』;日本を愛した中国人―陶晶孫の生涯と郭沫若 ほか)
著者等紹介
岡田英弘[オカダヒデヒロ]
東京外国語大学名誉教授。1931年、東京生まれ。東京大学大学院修了。1957年、『満文老档』の研究で日本学士院賞を受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。モンゴル史・満洲史の研究を出発点に、中国史、日本史をはじめ、世界の歴史を巨視的・独創的視点から考察して定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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南北
39
中国人の日本人観から逆に中国人の本質を探ろうとしている本。「4つの現代化」を唱えていた40年前の北京を焼け跡の市街のようだったとしているのが印象に残った。反米が高じて媚中派になった当時の政治家のダメっぷりが想像できる。中国人は日本に対してあまり関心がない。漢字を使っているのに話し言葉が通じないのは外国人とは思えないらしい。比較的近い北京と天津ですらそうだし、田舎に行けば隣村でも話し言葉が通じないそうだ。独裁でなければ内乱状態になるのも当然だと思った。2021/02/12
れーね
2
中国人はなんぞやを歴史からひもといていく本。中国人の国民性だけでなく、日本人の国民性もわかるように書かれている。一方だけでなくもう一方からはどうなのかを知るのによい2009/10/31
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