内容説明
世間通でしかも人間通。希代のコラムニストのエッセンス。
目次
茶の間の正義(はたして代議士は犬畜生か;株式会社亡国論;核家族礼讃を排す ほか)
毒言独語(春秋に義戦なし;命ばかりはお助け下さい;問答無用のこともある ほか)
編集兼発行人(チップ出す人;赤線復活;習慣重んずべし ほか)
著者等紹介
山本夏彦[ヤマモトナツヒコ]
大正4(1915)年、東京下谷根岸生まれ。少年期に渡仏後、24歳のときショヴォ「年を歴た鰐の話」を「中央公論」に翻訳・寄稿。戦後工作社を設立し、雑誌「室内」(旧題「木工界」)を創刊。同誌に「日常茶飯事」、「諸君!」に「笑わぬでもなし」、「文藝春秋」に「愚図の大いそがし」、「週刊新潮」に「夏彦の写真コラム」を長期連載し、盛名を馳せる。昭和59年に菊池寛賞、平成2年に『無想庵物語』で読売文学賞、10年に市川市民文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ゆーいちろー
1
怒られているようでもあり、からかわれているようでもあり、筆者の軽妙な語り口が大好きである。しかし、文章の表面だけを眺めると、ひどく刺激的な言葉が並ぶ。いわく「職業に貴賤はある」などである。一文目を通せば、そのもっともなことはよく了解されるのだが、部分だけを取り出してしまうと、誤解を受けかねない表現であろう。いずれにせよ、言葉の知識と変痴機論による頭の体操のために、わたしは筆者の本を読む。2011/05/05
ゆたか
0
読者をからかうような、それでいて怒らせずに笑わせる筆致が好きだ。山本夏彦の本を愛読する人は大抵似たようなことを想っているのではないだろうか。以下、誤解を招きそうだが引用。「婦人又はマジメ人間は、身辺清潔な人が大好きである。本当に好きかどうか疑わしいが、好きだと思いこんでいる(p.22)」。「マジメ人間というものは、自分のことは棚にあげ、正論を吐くものである彼らはあたりを見回さない。見回して考えない。考える前に口走る(p.74)」40年以上前に書かれた文だが、今も全く変わらない。2013/03/04
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