出版社内容情報
収録作品
描き下し「夜桜修羅」、「成り行き」(表題作)
リメイク作「懐かしのメロディ」
(新旧〈※「ガロ」(青林堂刊)1969年1月号発表〉両方)
「テーマ:禅」画、描き下ろし新作画
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
37
「夜桜修羅」近所の公園で夜桜を楽しんでいるおじさんに女が声をかけ、男がさらにやってきて3人に。おじさんを尻目に男女は打ち解けたを通り越して壮絶なバトルを繰り広げる。「成り行き」川釣りをしていた老人ふたりは強姦されそうな女を助けるが、反対に男に叩きのされそうになり3人がかりで殺してしまう。「懐かしのメロディ」'69の作品と描き直したもの、同じストーリーで違う絵の作品が収録されている。旧作はスクリーントーンを多用していて、描き直しは全て手描き。味わいの違いを楽しむのも良い。そのほか禅の言葉をイラストに等2023/03/23
内島菫
20
つげ忠男は青春漫画の作家ではないだろうか。「懐かしのメロディ」(『ガロ』1969年1月号初出)の本人によるリメイク版と旧作版も併録されており、表紙だけを見比べると絶対旧作の方が良いだろうと思っていたが、読んでみると失礼ながらリメイク版も無頼漢たちの迫力が増してなかなか良い。ただ、戦後間もない時期における特攻帰りのサブをはじめとする人々の、生き残ってしまった者の哀感が薄れてしまっているようにも感じる。今はない特定の時代の雰囲気というものは、時代を超える普遍性からは溢れ落ちてしまう一瞬の輝きを放つのだろう。2016/12/29
秋津
5
新作の2作と旧作の自身によるリメイクとオリジナルが収録されている。新作、面白かった。70代にしてこの感性。40代で感性も頭脳も鈍った自分の姿を反省。ところで、お兄さんは新作書いているのだろうか?いないかな・・・。2015/11/15
mei
2
夜桜修羅「初めて出遭った光景なのに…感覚的には…こんなことは慣れっこのような…」というところ私もそんな経験があってハッとなった。表現が面白い。懐かしのメロディの空気感わかる年齢で本当によかった!しみじみとした。2017/02/05
s_n
1
初つげ忠男。やはり好きだ…kindleだと安いが線が薄い…でも安い…2017/05/30