内容説明
1960年代、70年代、男たちの血を熱くたぎらせた伝説の男・安藤昇。インタビュー、山口猛による評伝、フィルモグラフィーで構成。その俳優としての魅力を一冊に結集!
目次
第1章 生い立ち、東興業時代(発明家の祖父;新宿の「五十鈴」さん ほか)
第2章 映画俳優へ(映画への誘い;芝居のつもりが本当に殴った失敗 ほか)
第3章 東映時代(東映へ移籍する;契約 ほか)
第4章 俳優を離れて(俳優から離れる;書くこと ほか)
安藤昇 資料編(フィルモグラフィー;著書 ほか)
著者等紹介
安藤昇[アンドウノボル]
1926年5月24日東京都生。特攻隊から復員後、28歳で安藤組を結成、渋谷を本拠とする。1958年、横井英樹襲撃事件で服役。出所した1964年に安藤組を解散。1965年松竹で自らの手記「激動」を映画化した『血と掟』が爆発的ヒット作となり、俳優に転身。東映やくざ映画の看板スターとなり、一時代を築く。また作家、映画プロデューサーとして活躍
山口猛[ヤマグチタケシ]
1949年12月29日宮城県生。劇団状況劇場を経て、映画を中心に著述活動を開始。2004年9月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
22
受け答えの中に際立った鮮烈な人柄が浮かんでくる。軸を持った強さと竹を割ったような割りきりのよさ。映画の前の時代を実際に見たいような、見たくないような。寅さんの話は、どうなのだろうか。2024/06/22
gtn
15
「男はつらいよ」の寅さんのアイデアを山田洋次監督に提供したのは安藤昇だったらしい。それを山田がテレビドラマに盗用した。「山田洋次に会ったら、あいつを締め上げなければいけないところだ」と怒る安藤。逃げろ!山田監督。2018/04/25
まさやん80
3
安藤昇へのインタビュー集。山口猛は安藤昇とかつて一緒に仕事をしたことがあるだけに、安藤の仕事をよく分かっており、しかもかなり突っ込んだ質問をしているだけに、とても充実したインタビューとなっている。安藤組時代の話はとても面白いし、映画俳優になった後の話も魅力的。安藤さんは、本も書くし、歌も作って歌う。本当に才能がある人だというのが分かる。ヤクザと役者が一字しか違わないというのはさすがの台詞だ。安藤さんの伝記も読んでみたい。2018/07/29
Kolon
2
今からは考えられないが、元暴力団組長が俳優として、また映画プロデューサーとして活躍して成功していた時代があった。 安藤昇氏は、その筋で唯一の俳優成功者と言っていいだろう。彼のインタビューを読むと、独特の世界観が伝わる。一筋縄では行かないが、筋を通すという意味では貫いている部分もある。不思議な人物だ。2022/09/15
荒川ながれ
1
ユーモアやくざで、男はつらいよのモチーフは安藤の企画だったようです。戦後の混乱時代に生きた面白い男の自慢話。2016/08/09