内容説明
絵と言葉による変身。人名のアナグラムとイラストレーションのメタモルフォーゼ。雑誌「ユリイカ」(青土社)の「アナグラム人名図鑑」(’96~’03)に両氏による書下ろしを追加収録。
目次
アナグラム人名図鑑2013
アナグラム人名図鑑1996‐2003 from EUREKA
著者等紹介
宇野亞喜良[ウノアキラ]
1934年名古屋市生。イラストレーター、グラフィックデザイナー。東京イラストレーターズ・クラブ賞、講談社出版文化賞さしえ賞、山名文夫賞など受賞。紫綬褒章、旭日小綬章を受章
石津ちひろ[イシズチヒロ]
1953年愛媛県生。作家、詩人、翻訳家。ボローニャ国際児童図書展絵本賞、日本絵本賞、三越左千夫少年詩賞など受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
39
アナグラム。これは、面白い。だけでなく、言葉のセンスが必要だと思う。元々の人物を連想させるものが素晴らしい!その人物の本質をついているようなのも多い。g宅に、アナグラム化したものから、本人を導き出すのが難しいかも。2020/12/01
ヒラP@ehon.gohon
24
言葉遊びの達人石津ちひろさんと、イラストの魔術師宇野亜喜良さんが、いろんな著名人の名前をいじって、こんな図鑑を作成していました。文字の順番を入れ替えて、別の意味を作るアナグラムですが、これだけの人数をこなす石塚さんの執念には、圧倒されます。 そのアナグラムに、イラストを付けていく宇野さんも、全てをヒットにするのは至難のワザだったようで、あまりひねりのない人物画が出てくるところに、人間味を感じました。 アナグラム遊びで、頭のエクササイズを図る本だと思います。 2021/10/11
あ げ こ
18
結構楽しい。名前それ自体が最早魅惑と化しているような人々(岡本かの子や笙野頼子や多和田葉子や久生十蘭や矢川澄子や吉屋信子などと言った)の、名前からその作品やら姿形やら言葉やらを想起する際の、そこ(想起する事)に伴う快不快の種類を増やすと言うか、想起するものの幅を広げると言うか、そこにはまだ未知の、思いも寄らぬ魅惑がある事、まだ全然想起し尽くせていないと言うか、想像し得る余地がまだまだあるのだと言う事を思い知らせてくれるような試み。あわいを想像する事の、不毛で無際限の楽しさ…。2020/11/13
有理数
9
著名人の名前をアナグラムにして新たな言葉を想像する言葉遊びの図鑑。かなり面白い。作者の石津ちひろが書くように、元々の名前と生み出された言葉が「照応」しており、不思議な繋がりがあるものもあって、感心させられる。「草間彌生 病、咲くよ」「武満徹 音、見つけたる」などが最たる例か。他「寺山修司 揶揄して恨まじ」「与謝野晶子 このよき朝」など、想像力と言葉の鋭い神秘を感じて楽しい。と同時に「中田英寿 ヒトデ泣かした」など、本人の性質とは別に、非常にシュールな絵面が唐突にやってくるタイプのものもあり可笑しさを誘う。2024/04/04
ふう
8
色々な有名人の名前をアナグラムにしてて、色っぽい絵も雰囲気あって○。最後に索引があるのも親切。坂口安吾「さあ、勝ちゴング」、黛敏郎「水と舞う棕櫚」、与謝野晶子「このよき朝」がベスト3かな(順不同)。ワーストではないけど荒木経惟の「殺し屋、しのぶ夜」はちょっとキビしすぎる。殺し屋でキラー(ア)ってなによw 土方歳三、私なら「私事と秘蔵過多」にするかな。自分の名前をアナグラムしてみたくなること必至(そして何度も何度も練り直して終わりがないというw)。2015/08/17




