内容説明
戦争マラリア、安楽死、不法滞在…さまざまに翻弄される二組の男女の運命。
著者等紹介
菊池英也[キクチヒデヤ]
1958年、栃木県宇都宮市生まれ。青山学院大学文学部卒業。専門新聞編集のかたわら創作活動を続ける。『マザーズ・ベッド』で第24回新風舎出版賞優秀賞受賞
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感想・レビュー
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兎乃
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複数の海流と 複雑な海岸線を持つ大小様々な無数の島々。南北に弧を描き 海に浮ぶ国 日本。八重山諸島 西表島の南海岸に美しい“南風見田浜”があり そこに“忘勿石(わすれないし)”という碑がある。太平洋戦争末期に波照間島の島民全員が この西表島に強制疎開させられ、そこでおきた悲劇『戦争マラリア』。2万人以上の罹患者と約4000の人が死に至った陰惨で残酷な闇。それ知る男と その息子。戦争マラリアを縦糸に、不法滞在者、安楽死問題、遺伝子病ハンチントン病、二組の恋人たちに様々な悲劇が絡みつく。2015/08/26




