内容説明
金儲け主義の大学経営者、出世のために足を引っ張り合う大学人、そして少子化の波…。いまや大学は風前の灯だ。危機的状況にもかかわらず、日本文も読めない、書けない大学教授と学ぶ姿勢がないうえに基礎学力もない学生が幅をきかせている現状を現役の大学教員が赤裸々に描く。最高学府・大学の未来に警鐘を鳴らした問題の一冊。
目次
大学教授は何者であるのか―教育産業に巣くう虚業家ではないか
大学教授は何をしているのか―派閥が組織を歪めかねない
大学教授は果してこれでいいのか―「学内政治ゴロ」が恣意で事を運ぶ
あきれるばかりの大学不祥事―学生、父兄が欺かれ、犠牲になっている
大学におけるセクハラ、アカハラ問題―氷山の一角しか明るみに出ない
大学へ学生は何のために来ているのか―学習意欲低下が急激に進んでいる
入学した学生に対する再教育―その必要性はいや増している
大学教員になるにはどうすればいいのか―不条理にもコネが効く
非常勤講師の悲哀―貢献度は専任よりも大きい
淘汰の中での大学倒産―特化志向がサバイバルにつながる
大学改革はどうあるべきか―学生への付加価値付与がキーとなる:大学による新機軸あれこれ―アイデアをベースにして特化に向かう
著者等紹介
古谷浩[フルタニユタカ]
1937年、福井県生まれ。ジャーナリスト。京都大学教育学部卒業、同大学院へ進む。大学院在学中に米国カリフォルニア大学(UCLA)大学院心理学研究科修士課程へ2ヵ年半フェローシップ(奨学基金)留学。帰国後、京都大学大学院修士課程修了、毎日新聞社へ入社。「英文毎日」編集長、毎日新聞編集委員を経て1992年早期退職。同年4月より2つの私立大学で専任教員(助教授、教授)として勤務、大阪市立大学商学部、大阪府立看護大学においても多年非常勤講師として教鞭を執っている。大学教育の抜き差しならぬ状況を訴え、大学改革についての提言を為すべく、2002年より執筆活動を再開。NHKラジオにも出演。日本時事英語学会会員、日本英語コミュニケーション学会会員。大阪日米協会会員(元理事・事務局長)、関西日豪協会会員、UCLA日本同窓会会員、毎日新聞社終身名誉職員。2004年4月には、改組される大学(京都市)へ移籍予定
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