内容説明
エホバの証人を妻にもつ夫たちが、傷つき苦しみながらも守ろうとする家族の絆とはどのようなものなのか。家庭崩壊の瀬戸際から“救出”の可能性を探ろうとする著者の宗教ノンフィクション第2弾。
目次
プロローグ 関わらざるをえぬ者、その名は“家族”
第1章 娘との絆をとり戻した母
第2章 ものみの塔から帰還した妻たち
第3章 息子を救出した父
第4章 親子の愛より厚い組織の壁
第5章 マインドコントロールの手口と救出のポイント
第6章 ものみの塔と戦う家族たち
第7章 裁かれる家族の絆
第8章 引き裂かれる地域の絆
第9章 深まる“カルト”家族の苦悩
エピローグ 「エホバの証人」に“救い”はあるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
6
「救出」「カルト」といった単語の頻出に見られるように、「洗脳されて正常な感覚がなくなっている信者を救ってやろう」という心構えが前面に出ていて、これは良くない。それは「サタンに惑わされ、確かな正しい基準を見失っている世の人を導こう」というエホバの証人の裏返しのようでもある。また、エホバの証人への見方があまりに固定化されている。データや多様な視点を見るような余裕があれば良かったのだが、この本はショッキングな事例と、分かりやすい筋書きに沿った苦しみの声を並べるばかりだ。参考になる部分は少ない。2017/01/31
ybhkr
1
エホバのこどもたちに続くエホバ本。別の本にも書かれていたけど信者進学問題。昔はバッシングの対象であったが、今は比較的ゆるいらしい。バッシングの時代に進学をやめざる終えなかった人たちの無念を感じる。脱洗脳の話をしようと宣教師に向かって尋常ではない暴れように、あきらめ離婚に至るケースもすくなくない。親権は非信者がとることが多い。信者元妻との月1の対面もだんだん楽しくなくなり会わなくなって行く。家族が受けるダメージと信仰がまったく一致してない。サタンて言葉が日常的に出てくるとか普通じゃない。2016/03/10