出版社内容情報
風景の中に突如あらわれる不思議な形―
失われゆくものにみちびかれ、日本中の給水塔を追い求めた写真集。
内容説明
風景のなかに突如あらわれる不思議な形―失われゆくものにみちびかれ、日本中の給水塔を追い求めた写真集。給水塔のある63の風景。
著者等紹介
比留間幹[ヒルマミキ]
東京生まれ。1980年代後半より視覚表現に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安南
50
昔から建造物として気になる存在だった給水塔。デカイのにさみしそうで、無機質なのに抒情的。なんともやるせない気持ちにさせられ、特に夕暮れ時はその巨大な孤独感そのもののような立姿に胸締め付けられた。そんな給水塔観がそのまま写真になったようで、装丁を含めてとても好みの一冊だった。ずっと手元に置きたい。どの頁も寂しい物語の一部を切り取ってきたかのようで、切なく慕わしい。2015/10/19
ツバメマン★こち亀読破中
28
北海道から沖縄まで、全国の給水塔のある風景を集めた写真集。給水塔はもう給水システム的に古くなっていてその役割は終わりを告げつつあるそうです。存在感がありつつもどこか悲しい風景は見ていてなんとも切なくなります。ところで近所の森永の工場の敷地内にある給水塔には“Morinaga”と大きく書かれているので「あの中は牛乳で満たされているのだろう」とぼんやり思っていましたが、そんなわけはないですね。その給水塔も掲載されています(笑)2016/02/13
MOKIZAN
20
前世紀から久しく、その必要度に疑問を持たれ続けている彼ら。丘珠空港や板柳町等、所在町村名から設置地点を指し示せるくらい存在を知っていたのに、それが給水塔とは知らずいた物を結構ありました。(県内団地のはさすがにそれと分かる)このまま無用物との烙印捺されてしまっても、解体にはカネがかかるので、最期の朽ち果てるときまで放置されてしまうのでしょうか。2016/10/14
ごま
14
図書館本。あんなに大きなコンクリートの塊が、自然一杯の景色の中で、ぬっ、と立っている。その違和感というか面白さというか、上手く言語化出来ないけど胸がざわざわする。そんなの私くらいかと思っていたら、Twitterでお仲間を見つけられた。この本は全国の63の給水塔をオールカラーで堪能できる。給水塔は常に空と共にある。ひとつまたひとつと取り壊される現実。だからこそこの記録が愛おしい。2016/01/23
海
10
子どもの頃から給水塔は気になる存在だった。こびとが住んでるのかもと思わせる妙な建物。「給水塔によるかつての一般的な給水方法はいまや時代に遅れ」ているという。そのせいか写真はどれも昭和的でノスタルジック。大人になっても給水塔に惹かれる理由がここに、「唐突感と異物感、そして孤立感。」2016/02/21
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