内容説明
教室の片すみに吹きだまったホコりのような小学生男子三人。実家がスナックでのどが自慢の・松岡、プロボクサーになりたいお調子者・竹村、吉原勤めの姉ちゃんと二人暮らしの転校生・梅田。風通しの悪い川っぺりの街で、たいへん個性的な人々に見守られて、子供たちはどんな夢を見る?しょうもなくまっすぐで、ちょっとやさしい愛すべきバカ三人組の物語。暴走パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」主宰、芥川賞最終候補作家が贈る人情小説。
著者等紹介
戌井昭人[イヌイアキト]
1971年東京生まれ。パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」主宰。2009年、初の著書『まずいスープ』(新潮社)、2011年『ぴんぞろ』(講談社)が芥川賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
美月0217
24
初戌井さん!めちゃ笑えた!松岡、竹村、梅田の三人組、名付けて松竹梅!ホントにバカ!(笑)竹村がスーツケースに入って出れなくなったところは吹き出してしまった。でも、自由で生きる力を持っている三人!将来に向けて頑張れ!お姉ちゃんもすっごくすき!キャミとパンティ一枚で松竹梅にカキ氷作るなんて(笑)他の人達もキャラ強くて!楽しく読めた!そして、ジミ〜に生きていくこと!を考えさせられる♩2015/04/16
ケンケン
21
(422冊目)初・戌井作品。高山なおみさんのエッセイをキッカケが読んでみましたが、予想以上に面白くて何度も笑いながら一気に読了。松竹梅こと三人組小学生らの会話や行動が面白くも純粋でなんとも微笑ましい♪ 彼らを取り巻く家族らもディープな世界観と相まって個性的ながらイイ味を出し過ぎです! これは、《大当たり作品》~ちょっと優しくておバカな愛すべき3人組の人情物語を是非、多くの人に読んで欲しいな('∀`)2015/08/16
coco夏ko10角
20
小学5年生の松岡・竹村・梅田(松竹梅コンビ)と周りの大人たちの一年間のお話。著者の作品の中でも一番「笑える」面白さに溢れた作品だった。小学生男子ってこんな感じ?こうやって馬鹿やれる友達がいるって幸せだ。やりたいことを見つけたり人生の数歩先がキラキラしてたり、とても素敵。2014/08/16
昼と夜
20
年始一冊目は人間味溢れる本と決めてるんですぅー、タイトルもめでたいし。松岡、竹村、梅田の松竹梅小学生トリオと彼らを取り巻く大人達のハートフルストーリー。松竹梅三人が真っ直ぐなのがいい、そして姉ちゃん、父ちゃん、母ちゃんら彼らを温かく見守る優しい大人がいい。「思い出せる間は、まだ頭の中で生きているってことだから。忘れなければいいんだな。たぶん」「これから先、もっと悔しいこともあるし、もっと嬉しいこともあるんだから」「おれは、まだ、なんにも満足なんかしてねえし、心のお腹も空きっぱなしなんだ。」本当にいい話!2013/01/04
プル
18
図書館でレンタル。待ちが一人なのに、貸し出し待機に2週間、借りている期間は2週間で最大1ヶ月で手元に来るはずが、4ヶ月以上も待った本。待っていた甲斐があるほど、戌井節(グダグダ+下ネタ+ドラッグ)利いているのに、なぜかクラスメイトや担任からうとまがられてもおかしくない子供達が、読んでいくうちに愛らしいキャラで清々としていく感を覚える。何かに打ち込む物があると人間は強くなっていくんだろうなぁ。でもどんな将来も、戌井さんが書くと、松竹梅は、其々の親と変わらず、でも何か成功はしているような生活をえがきそうだよ。2018/04/04
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