内容説明
ひとときで読めて、いつまでも残ってる―「ネット短歌ブーム」の立役者が自らの短歌から生みだした大人のためのショートストーリー。
著者等紹介
枅野浩一[マスノコウイチ]
1968年東京生まれ。歌人。口語の短歌で、時代の気分を的確に表現し、「ネット短歌ブーム」を牽引。短歌のみならず詩、作詞、レビュー、小説など、さまざまな執筆活動を行う。近年はCM、演劇、映画にも出演。編著書は三十冊以上にのぼる
會本久美子[エモトクミコ]
1981年千葉県生まれ。イラストレーター。雑誌、書籍、CD、服飾雑貨、ライブ映像ほか、多様な用途のイラストレーションを創作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
54
かんたん短歌のモチーフにしたショートショート集。どこかでそっとつながっている、全体で一つの作品。すれちがうとき。日々の暮らしの中で、そんなことも多い。ちょっとしたこと・タイミングで、接点がなくなってしまうことは、ざらないあること。それでも、想い出の中では生き続ける。2023/03/18
ai
39
短編集で、タイトルが短歌になってます。なんとなく繋がってる?のかな?どの話も愛おしくて可愛らしくて好きだなーと思っていたら、離婚してから飲みに行くようになった新宿二丁目で出会った友人たちを思い浮かべながら書いた、とあとがきにあって納得。半陰陽の子の話が特に好き。自分の感覚とわりと近い気がして。2018/07/28
佐久間なす
32
道を歩いていてすれちがったときにふと気になった誰かのちょっとした日常を描いた七つの物語です。 どの物語も少しどろりとしているのですが、心にすっとすぐに馴染んで、いつのまにか顔も見たことがない誰かの日常について考えていました。 独特で気になっていた物語のタイトルは全て作者の短歌ということなので、次は作者の歌集を読んでみようかなと思いました。2012/10/09
pirokichi
26
例えば「毎日のようにメールは来るけれどあなた以外の人からである」のように、タイトルが短歌の7つの短編。手のひらにちょうどよくて、さらっと読めるけど心にそっと痕跡を残す。タイトルの短歌を読んで、本編を読み、タイトルに戻って短歌を味わう。そして本を閉じてストーリーの続きや、その短歌から想像する自分ならではのストーリーを考えるのも楽しい。キャッチボールの話が好きだった。イラストがユニークでじっと見てふふっとしてしまう。枡野さんの短歌みたい。2022/09/26
みかん山のみかん
14
正直、落ち着かない。短歌って想像させてくれるものでしょう?表題が短歌で表現してあってその後に小説だもの。まるで、問いがあってその後に正解が記されているようで、想像するの拒まれているように感じる。でも、えっと思う正解が多々あって、面白かった。挿し絵も"えっ"が存分に表現されていた。2015/04/07
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