内容説明
動物の死体から新たな知を生み出す。遺体科学者が自らの学者生活をもとに書き上げた21世紀の東大教授奮闘記。
目次
桜の夜
孤島のバイオリニスト
非対称な死
獣医師の仕事
子羊たちの昼食
葱を買う
あの日の動機
雨の花
二十一世紀の迷い犬
解剖室の大地
日曜日の解剖図
摩天楼の月
戦場の友
熱砂のお喋り
華僑、巨卵に会う
奥さんの宝物
不意の来訪者たち
血糊とピアノ線の含意
理事詣で
愛すべきエジソン
良い子が育つ正しい大学
火を飲む「女」
時を継ぐ展示室
“オブジェ”の晴れ舞台
残雪のJOLF
茶請けの紙製品
アトリエよ、幸福なれ
小さな願い
著者等紹介
遠藤秀紀[エンドウヒデキ]
1965年生まれ。東京大学総合研究博物館教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
19
挫折。動物や研究ではなく自分の行動を綴ったもの。何の事か直ぐにわからない、勿体ぶった文章もめんどくさい感じ。2021/11/04
紅独歩
2
はるか昔……になってしまうが、畑正憲氏のエッセイのファンだった。まだTVで好々爺然とした姿をさらす前、好奇心とそれを満たす為にはなりふり構わぬ狂気のエネルギーに満ちていた頃の。東大と動物、たった二つのキーワードで繋げるには無理があると思うが、この本を読んであの頃感じた熱量を思い出したのは事実だ。遠藤氏はメスとユーモアで、絶望的な現実を切り裂き「夢」をえぐり出す。その姿は血にまみれているが、とても美しい。2012/08/07
メルセ・ひすい
2
15-88 ★ぼくっ夢教授!65年生たまたま東大教授…モットー!社会 巷や 法曹に蔓延る拝金、強者のルール、衆愚迎合と日夜闘いつづける。学者の生き様を自己表現の熱狂に懸ける!★かなりかなりの大上段っっ ふふふっ 大胆不敵。 まあ教授としての身分保障 公務員年金ありあり、安全圏から何でもいえる身分だよねっ ★ある時は動物園でサイの皮を剥ぎ ある時は荒野に落とし穴を掘り、またある時は研究室でカップめんを啜る…。動物の死体から新たな知を生み出す遺体科学者が、学者生活をもとに書き上げた21世紀の東大教授奮闘記。2011/11/24
memeta
1
東大博物館に行って、そこで、遠藤教授のビデオ動画(10本くらい?)をみて、興味を持ち、読みました。動画のDVDを売ってたら買いたかったです。もし売らないなら、で見た動画、Youtubeかどこかで見えるようにしてほしいなあ。2018/12/22
ちい
1
こんな学問もあるんだなぁ。動物の皮膚や、肺や、骨と向き合い語り合う世界を垣間見ました。2014/05/08