内容説明
美神は細部に宿る。「美の殿堂」白鶴美術館の学芸課長にして、映画とお酒と古美術をこよなく愛する山中センセイが、名品に込められた謎を読み解きます。
目次
1 朋あり遠方より来る、また楽しからずや
2 まずお辞儀から始まります
3 目は口ほどにものを言う?
4 達磨大師の目頭ってどんな形?
5 虎か猫か、それが問題だ
6 肉球大好き!
7 長い睫毛が欲しかった
8 人を信じるということ―卑弥呼の鏡に妖惑されて
9 神は細部に宿る―虫の眼で見たらどうなるの?
著者等紹介
山中理[ヤマナカオサム]
1949年大阪府に生まれる。関西学院大学文学部美学科卒業、関西学院大学大学院文学研究科美学専攻博士課程単位取得満期退学。現在、白鶴美術館学芸課長、関西学院大学非常勤講師、大手前大学非常勤講師、夙川学院短期大学非常勤講師。主に7、8世紀の日本・中国美術を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yyrn
28
8年前に一度読んでいたが、再び無性に読みたくなり手に取ると、やっぱり面白かったw。なんでみんなはこんな面白い本を読まないのだろう?白鶴美術館に勤める作者が遠慮がちに提起する古美術品鑑賞の視点を知ると、何が良いのか分からなかった古臭い作品もあら不思議、とっても魅力的に見えてくる!▼想像上の龍なのに肉球がある!と気づいた作者は以来、龍が描かれている絵や工芸品を見ると肉球の有無を確かめずにはいられなくなり、肉球のある絵とない絵の違いを考察し、千年を超えて伝わる絵師の思いを代弁してくれる。再読してもなお面白い本。2021/04/22
タカ
1
細かいところにこだわった見方と、そこから妄想を広げるところがおもしろかった。龍の肉球やまつげやお辞儀の角度など。今度、美術館に行くのが、楽しみになりました(^-^)2012/05/21
yyrn
0
非常に面白かった。古美術とはそこまでこだわるとさらに面白くなるものなのだなと教えられた本。古美術になんとなく興味のある初心者の方は是非一読されるとよい。目からウロコです。 2013/04/07
しろ
0
イイネー。めちゃくちゃちっちゃいことにこだわって美術鑑賞♪ 猫か虎かアヤシイ絵画や、睫毛が描かれた獣たちには笑わされました。ラーメン大好き小池さん似の龍は、もう漫画にしか見えません。2010/09/27