内容説明
多元的・重層的なイタリア文化史を形づくる珠玉の小都市たち。その知られざる栄光の歴史と比類なき美の遺産の魅力を、イタリアにも住んでいた著者が、40年の研究成果を語る。
目次
ペルージャPerugia―エトルリアからルネサンスまで
ラヴェンナRavenna―ビザンティン美術の宝庫
モーデナModena―ロマネスク街道の要衝
ピーサPisa―中世海港都市の栄光
パードヴァPadova―中世の知の形成
シエーナSiena―中世理想都市の運命
ヴェローナVerona―北方との邂逅
ウルビーノUrbino―新しきアテネ
マントヴァMantova―ある宮廷の盛衰
フェッラーラFerrara―小さなルネサンス
パルマParma―フランス文化の投影
ベルガモBergamo―ヴェネツィア・ルネサンスの波及
著者等紹介
小川煕[オガワヒロシ]
1930年東京生まれ。東京大学文学部美学美術史学科卒。「藝術新潮」編集部勤務を経て1967~68年度イタリア政府給費留学生として渡伊、ローマ大学文学部聴講生となる。のち1979年までローマ滞在。1988年より2000年まで中部大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ユーディット
3
通な内容。ペルージャ、ラヴェンナ、モデナ、ピサ、パドヴァ、シエナ、ヴェローナ、ウルビーノ、マントヴァ、フェッラーラ、パルマ、ベルガモ。著者の愛着が伝わるが、南部イタリアはイタリアじゃないような構成が気になる。南部には小都市は無い。ということなんだろうけど、実際にはそう思わないからそれだけ気になった。表紙がシエナのロレンツェッティの絵で、そこからも察せられるように中世イタリア自治都市が著者の頭にあるような気がする。物語というよりは建築、美術など街の文化的側面を紹介する高級ガイドブックのような感じもある。2016/07/18
さたん・さたーん・さーたん
2
あえて大都市を避け、イタリア北部の小都市に的を絞って歴史や教会建築、絵画を解説。対象が地味ゆえに歴史・美術に関するある程度の知識が前提となっているので専門家でもない私には読みにくかった。先日イタリア中を舞台に駆け回ったチェーザレ・ボルジアに関する本を読んだので、その補完にと手に取ったものの、乱立する小国間の国際関係史は複雑で難解。白黒で部分的だが挿入された図版を見ながらの美術史は比較的楽しめた。2017/08/25
メルセ・ひすい
0
8-41 赤134 伊太利通になるためのモノクロ ゛過去と現代が同居する国゛ 多元的・重層的なイタリア文化史を形づくる珠玉の小都市たち…。本書では、その知られざる栄光の歴史と比類なき美の遺産の魅力を、イタリアにも住んでいた著者が、40年の研究成果を語る。扱われる要素は多彩。絵画・彫刻などの美術に加え、建築、都市空間、演劇、音楽へと自在に広がり、暮らしとともに雰囲気も伝授する。定番都市を避け、登場するのは伊文化がしみ付いた中北部12の小都市。人口26万人程度だが伊文化の渋い金字塔? 2007/04/30
takao
0
ふむ2025/06/04
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