内容説明
本書は、国芳らを主とした冒険劇画、豊国、国貞、北斎らの幽霊怪奇芝居絵、『平家物語』にみる妖怪性、芳年狂気の世界ともいうべき血みどろ残酷絵、ホラー小説『三国妖婦伝』の嗜虐性、くりから紋もん文身絵、奇矯の画家・暁斎の狂画の世界に分類した。まさに、劇画のルーツ。時代が生んだ魔界の世界が展開するのである。
目次
第1章 冒険ロマン・妖怪とヒーロー
第2章 ブラック・ユーモア・幽霊と妖術芝居
第3章 『平家物語』に登場する怨霊たち
第4章 血みどろのバイオレンス・殺しの美学
第5章 嗜虐趣味・サディズム
第6章 裸身に咲くアダ花・刺青
第7章 百鬼夜行・地獄極楽・寓意の狂画