内容説明
世紀転換期のドイツ精神史に影のように一つの名前が現われる。即ち、ルー・アンドレアスーザロメである。繰り返しその名前はニーチェの人生の中に、またホフマンスタールやシュニッツラーやマックス・ラインハルトの伝記の中に、そしてシグムント・フロイトの作品の中に登場する。若きライナー・マリア・リルケとルーは恋人として結ばれていた。そして二度、彼女は彼と共にロシアに旅行した。そこで彼らは年老いたトルストイと若きボリス・パステルナークを訪問した。
目次
1 少女ルイーゼ
2 いかなる星のもとに
3 タウンテンブルクの二人の悪魔
4 回転木馬と出世
5 恋人たち
6 理解の天才
7 美しいルーのメルヘン