内容説明
新世紀、そして新千年紀を迎えた今、いろいろなレベルでの「対話」の重要性が意識されている。と同時に「対話」の行き詰まりから多々の問題が起きており、加えて「対話」の内容や形態、媒体にも大きな変化が進行しつつある。このような状況の中で、あらためて「対話」について意識しなおし、様々な角度からの考察を加えたものが本書である。
目次
「窓越しの対話」―インターネットでことばを磨く
書かれる話し言葉―インターネット上に見られる新しいコミュニケーションスタイル
対話の中の法則―語用論への招待
対話のストラテジー―英語の場合、日本語の場合
思い込みのズレ
日米の対話、コミュニケーション
ネイティヴ・アメリカンとの対話
対話―舞台と観客の相互交流
モームの『人間の絆』との対話―人生は無意味
成立しない対話―『ライ麦畑でつかまえて』の虚と実
「対話」が生み出す『ワインズバーグ・オハイオ』の世界
多声空間としての『春と修羅』―宮沢賢治の対話的言説