内容説明
本書は、中石器時代以降、ダンカン王の即位をもって始まる「統一スコットランド王国」の成立までの時代をまとめの範囲として、新石器、青銅器、鉄器の各時代、ローマ軍の駐留、キリスト教の伝来とピクト族(the Picts)、スコット族(the Scots)、ブリトン族(the Britons)、アングロ・サクスン族(the Anglo‐Saxons)の相剋期、北欧海賊(Viking)の侵攻期に、そこに流入し定住した人々が何をしたか、何を彼らが残したかなど、彼ら先人たちの心奥ふかくに蓄積され、現在まで残り伝えられている自然観、火や水の信仰、方位や色彩に関する吉凶観、アニミズム、霊魂不滅の別世観、そこに独自に培われた彼ら特有の信仰や習俗、ネス湖の「ネッシィ」のような水生動物の由来などと共に綴ったものである。旅行者の「ガイド・ブック」にもなるようにと、扱いを通時的にではなく地域別に扱っている。
目次
国境地帯、ベリックシャーとロージアン地区
ダムフリーズ・アンド・ガロウェイ地区とストラスクライド地区
セントラル地区
パースシャー地区
ファイフ地区
アーガイル地区とアラン島
グラムピアン地区
ハイランド(マレイ地区;ロス地区と、サザランド、ケイスネス)
インナー・アウター・ヘブリディーズ諸島〔ほか〕