内容説明
活性の高い描写、繊細な眼、それに天性のユーモアが、戦争と生命を語った重いテーマをリズムにのって読ませる。おばけとはいえ、甘えん坊で善意の化身ばいろんが、故郷の父と戦地の息子の間を往復する「ばいろんおばけ」、母親の心眼が出征する息子に引き合わせる「さとばあちゃんのお手玉」など。得てして女流文学に垣間見える甘さをこくふくした文学的完成度は、児童文学の最高の峰のひとつである。小学校中・高学年向。
活性の高い描写、繊細な眼、それに天性のユーモアが、戦争と生命を語った重いテーマをリズムにのって読ませる。おばけとはいえ、甘えん坊で善意の化身ばいろんが、故郷の父と戦地の息子の間を往復する「ばいろんおばけ」、母親の心眼が出征する息子に引き合わせる「さとばあちゃんのお手玉」など。得てして女流文学に垣間見える甘さをこくふくした文学的完成度は、児童文学の最高の峰のひとつである。小学校中・高学年向。