感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つきもと
2
だいぶ考えさせられる本でした。医学の歴史を追って、医学の主に理念の問題を描き出すという趣の本です。劇的に人間の寿命を延ばす効果的なものが出尽くし、現在はわずかな効果を検出するために様々な技術が産み出されたが、使いこなされず迷走を続けているのが大筋です。この問題は医学だけではないので、この辺りが人間の知性の限界なのではないかと思います。2025/02/09
レティクル座に希望を見出だすCES
1
コロナ禍をきっかけに医療に対する不信が芽生え、大脇先生の本を読むようになった。本書は医療に対する皮肉が随所で見られる。コロナ禍の際にワクチン接種やマスクの強制、ロックダウンといった政策を積極的に支持していた人たちは、例え5回接種でやめてしまっているような人ですら、この本を読むのは精神的に厳しいと思う。大脇先生と意見を共有する人が読めば、皮肉を楽しむこともできるだろう。多くの人に手を取ってもらうためには、皮肉を抑えた方が良いのではないか。2025/08/19
秤谷隼世
1
これは「近代医学史」的な教科にして大学の1コマにできる教科書本だ. 私みたいな在野研究者はEBMとは何かとか、その歴史とかの話を断片的にしか頭に入れてこなかったので全ての点が繋がる感じがしてとてもすっきりする. 医学生/現役医師必読かな. でもこの本は多くの医師には好かれないだろうなぁ. 以前から気になっていたのと、筆者ご本人の対談イベントにお誘いされたこともあって手に取りました.2024/12/03