内容説明
教科書には載っていない「現場の苦悩と知恵」。絞り出された言葉の数々。
目次
第1章 私の診察技法、問診の秘訣とは
第2章 思いがけない自死、患者さんを失うということ
第3章 治った!改善した!さまざまな状況からどう回復していったのか
第4章 鑑定、難治例、診断、医療制度、悩み抜いた症例の数々
第5章 胸を刺した、あの言葉
第6章 患者さんとともに歩んできた道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
10
32人の精神科医が思い出の患者を語る。無念なのは、やはり患者が自死した場合だろう。ある医師は、患者が心を許し、服薬するようになり、着実に回復に向かっていると喜んでいたところ、事件を犯し、刑務所で自殺してしまったという。名医でも人の明には気付くが、暗を眺めることは難しい。2019/01/19
日曜読書人
5
32人の精神科名医の思い出。含蓄が深い。2018/03/08
£‥±±
4
名だたる精神科医師が忘れられない患者さんとの交流を数ページで語った本。寛解した患者よりも自死に及んだり人格が荒廃してしまった人々、つまり治療が上手く行かなかった症例の方が痛切に記憶に残っておられる方が多い。患者以外では「実は自分の指導教官の内、数人は統合失調症だった。」との談話が興味深かった。2020/10/23
ᚹγअәc0̸א
1
軍医殿の終期の働きぶりをお目にすることができ、意外な嬉しさ。
shio
1
統合失調症の概要をまとめるというより、回顧録。統合失調症を勉強したいという人には不向きな印象。自分は勉強したかったので期待していた内容とは違うものの、先生方の回顧録をまとめて見られるのは貴重な気がする。こういう本もあってもいいかも。2018/02/08