内容説明
普通は見落としてしまう痕跡が実は多くのことを伝えようとしている。奈良国立文化財研究所遺構調査室長などをつとめた遺跡調査のプロが、痕跡さがしの楽しみを豊富な実例で語る。
目次
第1部 民家・町並みにのこる歴史の痕跡(民家調査で痕跡を学ぶ;未知の町家―妻籠宿の上嵯峨家;古文書から町並みの変化を読む)
第2部 地中の痕跡が語る古建築(山田寺金堂―消えた構造;計画を変更していた薬師寺;平城宮の大嘗宮跡;足場穴―建上げる技術)
第3部 東南アジアの建築との出会い(ワット・プーと日本の寺院建築;アンコール遺跡群での建物の復原;「祇園精舎図」とアンコール・ワット;ベトナム寧福寺積善庵の変遷)
著者等紹介
上野邦一[ウエノクニカズ]
1944年中国東北部生まれ。名古屋大学工学部建築学科卒業、同大学院修了。奈良国立文化財研究所遺構調査室長を経て、奈良女子大学生活環境学部教授。2007年退職。工学博士。奈良国立文化財研究所在籍当時から、宮殿跡・寺院跡の発掘調査に従事する傍ら、町並み調査をはじめ伝統的な建物の調査・研究を進める。1989年、ラオスのワット・プー寺院での発掘調査を皮切りに、カンボジア、ベトナムなどで寺院・宮殿の発掘調査に関わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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