内容説明
職人受難の時代に、「土壁」に魅せられて、型にはまらず、狂気なまでに疾走し続ける、稀代の左官職人挾土秀平が伝える、誇りある生き様を貫くための覚悟と勇気。
目次
プロローグ 土蔵の始まりは素人たちの手から
第1章 土蔵から氷の壁まで
第2章 セメントから土壁への道
第3章 土壁の仕事には生きる喜びがある
第4章 消えゆく日本文化と絶滅する職人たち
第5章 フランスに学ぶ日本文化の素晴らしさ
第6章 「歓待の西洋室」から始まる職人ルネッサンス
著者等紹介
挾土秀平[ハサドシュウヘイ]
左官。1962年岐阜県高山市生まれ。1983年技能五輪全国大会優勝。1984年同世界大会出場。2001年挾土組を退社し、「職人社秀平組」を設立。土にこだわる壁作りを目指し、普段は、近代的な建築物や個人住宅の壁塗りを行う傍ら、日本の伝統的な土蔵や茶室の壁塗りを行う。天然の土と素材を使った独自の世界の塗り壁作りは、モダンかつ斬新でほかに類がなく日本全国はもとより海外でも活躍の場を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ともたか
7
「土」 は人が手を加えたらその分だけ返してくれる。 気持ちを込めたらその分だけ返してくれる。 それは 「泥だんご」。ピカピカに鈍い光沢のあるもの。 土の壁もコテで押さえるのであれば光る、刷毛で撫でれば 筋が掃かれる。「土」は人の意匠のままにそこにある。2015/10/20
An.
1
テレビで、外国人が日本の建築の技術を学ぶために狭土氏にあうところをたまたまみた。 その佇まいが、只者ではないと感じ、 調べて書籍を購入。 文才もありやはりカッコいい。 すっかりファンになった。 ほかの書籍も読んでみたい。2019/04/19
芦毛好き
0
『ハサド シュウヘイ』さん、仕事に対する考え方、日本文化への愛情に感激と同じ日本人として、日本文化への理解度の低さに愕然としました。2015/11/04