出版社内容情報
◎辞書学と後期近代英語の研究に必備の書
Johnsonの辞典以降、OED(The Oxford English Dictionary: 1884-1928)が刊行されはじめるまでに、多くの言語学者たちが試行錯誤を重ね、新たな英語辞典を生み出した。今回は、19世紀を中心としたイギリス・アメリカの英語辞書史の中で、きわめて重要で入手も困難、かつ、英語辞書史上顕著な特色を持った辞書を復刻集成。本資料により、18世紀から19世紀にかけての英文学・英語学の資料の空白が埋められ、新たな、言葉の意味を通しての英文学・英語学研究の広がりに貢献することができればと期待するものです。
●第1巻●A Critical Pronouncing Dictionary, and Expositor of the English Language(1791 ・578頁)
John Walker著 Johnsonが表示しなかった発音表記を、原始的手法とはいえ実現し、その後の英語に大きな影響を与えた発音辞典。綴字と類推(analogy)を重視し、現実の発音よりも「より正確な発音」を表示した。後に、間接的にWebsterの英語辞典に取り入れられて、アメリカ英語の発音にかなりの影響を及ぼしたと言われている。