内容説明
大正15年を一冊に。20世紀日本近代文学の空白を埋める新機軸のアンソロジー。
目次
創作(小説・戯曲(ナポレオンと田虫(横光利一)
FOU(佐藤春夫) ほか)
児童文学(雪来る前の高原の話(小川未明)
オツベルと象(宮沢賢治) ほか))
評論(掌篇小説の流行(川端康成)
文学の読者の問題(片上伸) ほか)
詩歌(詩(生きもの二つ・苛察(高村光太郎)
この道・月から観た地球・十月の都会風景(北原白秋) ほか)
短歌(山房内外・○・○・○(島木赤彦)
渾沌・○・○(斎藤茂吉) ほか)
俳句(ホトトギス巻頭句集;『山廬集』(抄)(飯田蛇笏) ほか))
著者等紹介
永井荷風[ナガイカフウ]
1879・12・3~1959・4・30。本名は永井壮吉。小説家・随筆家。東京出身。東京外国語学校(東京外国語大学)清語科中退
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感想・レビュー
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那由多
23
1926〜1927年に発表された、小説・戯曲・児童文学を28篇、評論・随筆・座談会・日記を23篇、詩・短歌・俳句は多数。679ページ2段組、重量1.2㎏。開いておくのも一苦労だったが、名前も知らなかった作家さんの文章にも沢山触れられ、実り多いものでした。いきなり15巻を選んだ理由は、自分でも不明です。2020/11/03
もっさん
2
横光利一著『ナポレオンと田虫』のみ読了。皮膚病にかかってしまったナポレオンの話。病に苦しみ、女性に怖がられ、戦争に没頭する事で全てを取り戻そうとする。戦禍が拡がるほどに、ナポレオンの腹に巣食う田虫の活動領域も拡がっていく。 田虫は痒みを伴う皮膚病なので、苦しむ様がどうしても滑稽になってしまう2011/07/10