内容説明
隣家まで行くことが億劫になるような、山中の集落。母が留守のあいだ高校一年生の夏を過ごす「わたし」のそばにいたのは、叔母と、ソレだった―。無二の感性によって紡ぎ出される、新たな青春小説。樋口一葉記念第三十回やまなし文学賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だのん
15
アレは何だろう、それぞれの心の中から生まれるもの?気になりながらもどんどん話が進みました。自然の描写がきれいで目に浮かぶのですが、主人公の孤独も強く感じる大きな自然に圧倒されました。言葉がないときのコミュニケーションとは何なのか考えてしまいました。また読み返したくなる1冊です。2025/02/08
夏しい子
1
素晴らしかった。 難解で退屈な本に対する思いに「そうだよなぁ」と感じながら読んだ。 ラブレターの件の後に家を飛び出した後のシーンと、その後のアッサリ日常に戻るところが凄く好きだった。 この作品は純文学的日常表現に溢れていて、読んでいてとても染み入ったし心地良かった。2025/01/21