出版社内容情報
《内容》 血管形成のメカニズムと注目の「血管治療」を
コンパクトにわかりやすく解説!
血管は,その形成の分子メカニズムが近年次々に明らかになるとともに,さまざまな疾患に関与することが知られており,癌に対する「抗腫瘍血管新生療法」や動脈硬化などに対する「血管新生療法」といった血管治療の進展が注目されています.
本書では,基本編で血管構成細胞の分化や血管網構築のメカニズムとそれに基づく血管治療研究を丁寧に解説し,トピックス編で最近の話題の研究を紹介します.    
《目次》
概論 
-----------------------------------------------------------------------
血管生物学の概要と研究動向をつかもう 
―脈管形成と血管新生で生じるイベントを中心に―
高倉 伸幸
1.血管研究の動向 
2.脈管形成(vasculogenesis):血管の発生 
3.血管構造の安定化,成熟化 
4.血管新生(angiogenesis):血管の階層性 
5.血管の不安定化と血管新生および血管透過性の制御 
基本編 
-----------------------------------------------------------------------
第1章 血管内皮細胞の発生と分化
尾池 雄一
1.血管の発生 
  1)血管内皮細胞の起源 
  2)胎生期における血管系の形成 
2.血管内皮細胞の多様化 
  1)動脈・静脈の分岐点 
  2)リンパ管の発生 
  3)成体の血管内皮細胞 
3.今後の課題 
第2章 血管壁細胞の発生と分化
栗原 裕基
1.血管壁細胞の起源 
  1)神経堤細胞 
  2)中胚葉由来間葉細胞 
2.血管平滑筋分化の調節因子 
  1)PDGF 
  2)TGFβ・BMP 
  3)アンジオポエチン 
  4)ET-1 
3.今後の研究の展開 
第3章 血管系サイトカインとそのシグナル伝達
渋谷 正史
1.VEGFとその受容体ファミリーによる血管系の基本的調節 
  1)VEGFの機能と発現調節 
  2)VEGF受容体(Fltチロシンキナーゼ群) 
  3)VEGF系と疾患との関係 
  4)VEGF-Eと人為的血管新生 
2.PDGF系と血管平滑筋細胞の調節 
3.アンジオポエチンとTie受容体による血管内皮細胞と平滑筋細胞の相互作用および血管系の安定化 
4.エフリンB2とEphB4受容体による動静脈の分化と血管リモデリング 
第4章 脈管形成と血管新生にかかわる転写因子
安部 まゆみ 佐藤 靖史
1.HLH転写因子ファミリー 
  1)SCL/tal-1 2)HIF-1 3)Id 4)Hey 
2.Hoxタンパク質ファミリー 
  1)Hox 2)Hex/PRH 3)Csx/Nkx2.5 4)Meis1 
3.ETS転写因子ファミリー 
  1)Ets-1 2)Tel 3)Fli-1 4)Erg 5)NERF2 
4.核内受容体スーパーファミリー 
  1)PPARγ 2)COUP-TFII 
5.Znフィンガー転写因子 
  1)GATAファミリー 2)Kruppel-likeファミリー 3)Lmo2 4)VEZF1 
6.Runx1 
7.MEF2 
8.Foxf1 
第5章 造血と血管新生の接点
山田 賢裕 高倉 伸幸
1.ヘマンジオブラスト 
2.血球と血管内皮細胞の関係 
3.造血および血管形成を表現する培養系の確立 
4.血球細胞の脈管形成および血管新生に及ぼす影響 
5.血球細胞上のNP-1による血管形成の制御 
6.再生医療への応用 
第6章 臓器別特異的血管機能と血管透過性 
―糖尿病網膜症を例に― 
渡部 大介 高木 均
1.糖尿病網膜症の基本病態 
2.血管内皮増殖因子(VEGF)とアンジオポエチン 
3.血管の透過性 
  1)血液-網膜関門と糖尿病網膜症の初期の変化 
  2)透過性亢進の分子機序 
  3)網膜微小血管の内腔閉塞 
4.増殖糖尿病網膜症における血管新生 
5.網膜血管の特異性 
  1)網膜血管内皮細胞におけるVEGF受容体の発現 
  2)ペリサイトにおけるVEGF受容体の発現 
  3)NP-1の役割 
  4)転写因子Ets-1の網膜血管新生作用 
6.網膜血管新生と全身因子 
7.治療法への応用
- 
                
              
            - 電子書籍
 
 - 蒼穹の剣【タテヨミ】第166話 pic…
 
- 
                
              
            - 和書
 
 - これからの中国語
 

              
              

