内容説明
歴史の中の教皇―その実像に迫る。教皇権を「本質的には中世ヨーロッパで生まれた」ものと喝破し、西欧中世の実社会の動向の中に、その興隆と衰退の実態を見定め、物語性豊かに描き出した名著。歴史の靄に包まれた「ヴァティカン以前」の教皇と教皇庁の本質を鮮やかに炙りだす。図版多数。
目次
第1章 始まり(ローマ司教;ローマ帝国下の教皇権;教皇権の解放)
第2章 中世教皇権の勃興(教皇権とフランク人;西欧人とローマ;皇帝権と教皇権)
第3章 改革の時代(改革運動の始まり;グレゴリウス七世と叙任権闘争;教皇政府の発展;十二世紀の教皇たち)
第4章 教皇君主制(中世教皇権の危機;教皇の「バビロン捕囚」;大シスマ(教会大分裂))
第5章 新時代の幕開け
著者等紹介
バラクロウ,ジェフリー[バラクロウ,ジェフリー][Barraclough,Geoffrey]
バラクラフとも。1908‐1984。イギリスの歴史家。オクスフォード大学、ミュンヒェン大学に学ぶ。リヴァプール大学(中世史)、ロンドン大学(国際関係史)、カリフォルニア大学(歴史学)、ブランダイス大学(歴史学)などで教鞭をとり、1970年よりR.W.サザーンの後任として、オクスフォード大学チチリ講座担当教授となる。ドイツ中世史・現代の国際関係史を専門としたが、研究のかたわら一般読者に向けて新聞・雑誌などにも精力的に寄稿
藤崎衛[フジサキマモル]
1975年生。2011年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在同研究科特任研究員。西洋史学専攻。特に中世ローマ教皇庁の制度や文化を研究対象とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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