内容説明
謎に包まれた珍しい動物を自分の目で見てみたい!純粋な好奇心を胸に南の島へ向かった映像作家が見たものは?空を飛ぶヒヨケザルの貴重なカラー写真を多数掲載。専門家による、生態、飛行、進化に関する詳しい解説付き。
目次
空を飛ぶサル?ヒヨケザル
その1 ヒヨケザルは霊長類に一番近い親戚
その2 ヒヨケザルの飛行の特色
その3 マレーヒヨケザルの生態
著者等紹介
片山龍峯[カタヤマタツミネ]
1942年、東京都生まれ。映像作家、片山言語文化研究所代表。制作会社(株)レラ工房のディレクターとして、「NHKスペシャル」「生きもの地球紀行」「未来潮流」「ETV特集」「地球に乾杯」など、NHKのドキュメンタリー番組を数多く制作する。「空を飛ぶクモの謎」(レディ・ガスコイン賞)をはじめ受賞歴多数。アイヌ語の研究家としても知られ、アイヌ語の音声付き教材の制作、書籍の執筆でも高い評価を得る。アイヌ語辞書編纂を進める途中、2004年8月10日、アメリカ・ダラス市にて病死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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志村真幸
1
ヒヨケザルはインドネシアとフィリピンに分布する哺乳類で、皮膜を使って滑空することで知られる。ほとんど生態が明らかになっていなかったが、片山らの取材や馬場のフィールドワークによって、生きた姿がとらえられるようになった。 本書では、その生態、進化史の上での位置づけ、滑空の仕組みなどが紹介されている。おそらく日本語で読める唯一のヒヨケザル本だろう。私も読む前はよく知らなかったが、その愛らしさと知恵と滑空の仕組みのおもしろさに引きこまれた。 妙な生きものだ。 2025/03/31
kaz
0
★★★★☆ 我々の属する霊長目に最も近いとされるヒヨケザル。生物の多様性には驚かされるばかりである。素晴らしい写真も多く掲載されており、誰にでもお勧めできる本。近年のDNA解析による有胎盤類の目の系統が解説されており、自分の学んだ系統とは異なっていて、目からウロコであった。2009/01/09