龍の文明史

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  • サイズ A5判/ページ数 337p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784896948561
  • NDC分類 388
  • Cコード C0039

内容説明

21世紀の人類は、一神教同士の対立・衝突による暴力の応酬と、地球温暖化による水不足で危機に直面しようとしている。これを回避し、自然と人類が共存し、異なる文化、異なる民族と民族が融合する平和な世界を構築するためには、多神教のシンボルである水神としての龍を再認識することが必要である。今日的な課題として、考古学・科学思想史・美術史・民俗学・民族学など、多様な視点で綴る初の「龍学大全」。

目次

序章 紅龍から青龍へ―融合と循環の思想
第1章 龍の文明史
第2章 大河文明の生んだ怪獣
第3章 西洋のドラゴンと東洋の龍―デューラーとレオナルド・ダ・ヴィンチの作品をめぐって
第4章 操蛇擾龍の事
第5章 龍の起源―鯉・馬・牛・羊・鹿・犬との関係
第6章 龍をめぐる神話
第7章 シャーマニズムから見た龍蛇と鳥と柱
第8章 龍蛇と宇宙樹のフォークロア
第9章 メソアメリカ文明における龍蛇信仰

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハイパー毛玉クリエイター⊿

7
複数研究者による共著で、龍を共通のテーマとする一冊。多面的に龍が考察されていて、なかなか面白かった。龍信仰とは蛇信仰の延長線上にあるものなのだろうと私は勝手に予想していたが、本書によればその考えは否定される。それから、マヤやアステカに日本古来の龍蛇信仰と似た信仰があることに対し、これまで親和性を感じるとともに妙だなぁとも感じていたが、「15世紀までの環太平洋文明圏」と表現すれば、日本もそのあたりも同一の文化圏と分類できてしまうようで、地球は狭いのだなぁとヘンな感想を抱いた。2016/07/24

SKH

6
「龍」を網羅。この空想上の生物は、西洋東洋を繋ぎ、時に影響し合い、各々に変化を遂げていく。その過程で、日本人のルーツにもサラっと触れる。歴史、考古学、美術、芸術、フォークロアと多岐にわたる考察。「バビロンの一角獣」、ルネサンス期の木版画、ダヴィンチのスケッチには論説も含め、喜悦。蛇信仰との融合、東西文明における「龍」の扱いの相違。2014/01/22

こひた

4
東は水,西は火くらいのイメージしかなかったので,龍表現のルーツが考古学的に水場でなく森の中みたいな着眼点が新鮮だった。視界が悪いと想像力も働きやすいのか,キメラ的なパーツ複合でもあるらしいし。南方稲作地域の太陽・蛇(母権的)・鳥信仰が北方の龍(父権的)信仰に飲み込まれていくというあたり,SEKIROみたいなのどこらへんまでルーツ知って作ってるのか不思議になったり,南方政権で唯一勝った明がもし継続的な権力になっていたらなど気になる。現代的な水資源紛争を龍SF化したらと前から思ってたが発想が被り尽くしていた笑2021/09/01

takao

3
☆龍と蛇は違うな。龍はもっと抽象的で天を示すもの。2016/09/26

mahiro

2
人間が作った霊獣としての龍の起源から東洋では霊獣とされた龍が静養では悪や異教徒のシンボルとされるようになったいきさつなどが書かれている。ルネサンス期の東洋に対するあこがれなどが当時の絵画に表れている、というあたりの説明が面白かった。2011/01/05

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